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隙漏
読み方 | 割合 |
すきも | 60.0% |
すきまも | 20.0% |
ひまも | 20.0% |
堤の上の安全燈からさす光の
外は、
隙漏る
燈火さえなかった。暗黒の中に
大入道の様な句碑がニョキニョキ立並んでいた。
一夜北国にありて月明に乗じ独り郊外を散歩し、一
軒立ての
藁家の前を通過せんとした。ふと
隙漏る光に屋内を
覗うと、
炉を囲める親子四、五人、一言だも
交さずぼんやりとして
安を
貪っていた。
吹き筆の軸も
煙管の
羅宇もべたべた
粘り障子の紙はたるんで
隙漏る風に
剥れはせぬかと思われた。