“隙々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひまひま83.3%
すきずき16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこで私は仕事の隙々ひまひまを見て、桜の木で、そのままそっくりに模刻をした。そして右の観音を仏間に飾って置いたのでした。
記者はこうして、九月初めから十月なかばまでの東京市中を、縦横むじんにあるきまわった。蜘蛛手くもで掻く縄十文字に見てまわった。用事の隙々ひまひまや電車待つにはスケッチも試みた。
夜はけた。彼女は椎のこずえの上に、むらがった笹葉ささばの上に、そうして、しずかな暗闇に垂れ下った藤蔓ふじづる隙々すきずきに、亡き卑狗ひこ大兄おおえの姿を見た。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)