“あいだ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
95.0%
英田0.7%
中間0.7%
間隔0.7%
期間0.4%
仲間0.4%
合田0.4%
0.2%
交情0.2%
会田0.2%
0.2%
時間0.2%
相田0.2%
空隙0.2%
0.2%
0.2%
雲間0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ねんじゅうがそうであり、百ねんあいだが、そうであったにちがいない。そしてこの山々やまやまは、むかしも、いまも、永久えいきゅうにだまっているのでした。
考えこじき (新字新仮名) / 小川未明(著)
中国山脈のしわの底のような英田あいだ川と宮本村は、夕方の濃い陽かげになりかけた。
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
つまり、甚右衛門と親分との中間あいだに立って鎖の役を勤めようという、これは昼日中でさえ相当の難事なのに、かてて加えてこのくらさ、この吹降り。
昔はもっと広大ひろかったのであろうと思わせたのは、藤木氏一門のどれも美事な見上げるような墓石が、両側に五十余基も正然せいぜんと、間隔あいだをもって立ちならんでいたのでもわかる。
死後しごわたくしはしばらくは何事なにごとらずに無自覚むじかくくらしました。したがってその期間あいだがどれくらいつづいたか、むろんわかはずもございませぬ。
別れたる、離れたる親子、兄弟、夫婦、朋友、恋人の仲間あいだの、逢いたきおもいとは全然まるちがっている、「縁あらばこの世で今一度会いたい」との願いの深い哀しみは常に大友の心に潜んでいたのである。
恋を恋する人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
たわけたことをいうな。われは信濃を出てから小見おみ合田あいだの合戦を初めとし、北国では礪並となみ、黒坂、塩坂、篠原、西国では福隆寺畷ふくりゅうじなわてささせまり、板倉城と攻めたが、一度たりとも敗けたことはない。
午後二時三時のあいだは、涼しいと思う彼の家でも、九十度にも上る日がある。風がぱったり止まる日がある。昼寝にも飽きる。新聞を見るすらいやになる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
「ジャンダーク」を理想の人とし露西亜ロシアの虚無党をば無二むにの味方と心得たる頃なれば、両人ふたり交情あいだの如何に他所目よそめには見ゆるとも、妾のあずかり知らざる所、た、知らんとも思わざりし所なりき。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
善光寺から稲荷山いなりやまへ二里、稲荷山から麻績おみへ三里、麻績から青柳へ一里十町、青柳から会田あいだへ三里、会田から刈谷原かりやはらへ一里十町、刈谷原から岡田へ一里二十八町
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
一、香港ホンコン行 花にそむいて春の四月に、孤独な旅人として西に向かって航海する。福建の山が見えたりかくれたりし、台湾の海はわずかなあいだにすぎる。
南半球五万哩 (新字新仮名) / 井上円了(著)
わずかな時間あいだに、四人の刀が、四本ながら紛失しているではないか。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
善庵は次男かくをして片山氏をがしめたが、格は早世した。長男正準せいじゅんでて相田あいだ氏をおかしたので、善庵の跡は次女の壻横山氏しんいだ。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
その薄気味悪い肥土をすすりとっていて、たかく懸け垂れている一本の幹があれば、それには、別の茎がなん本となくまとわり抱きあい、その空隙あいだをまた、葉や巻髭が
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
もう真夜中は過ぎたに違いない。俺は先刻から仰向あおむけに寐ころんだまま、木の葉のあいだからのぞく星どもを見上げている。寂しい。何かひどく寂しい。
最初手でよく探ってみて蝶番いを見出さねばなりませんが、小さい丸い骨が二つ並んでいます。その骨と骨とのあいだへ庖丁を入れると直ぐに左右へ別れます。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
白刃しらはえたような稲妻いなづま断間たえまなく雲間あいだひらめき、それにつれてどっとりしきる大粒おおつぶあめは、さながらつぶてのように人々ひとびとおもてちました。