“かう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カウ
語句割合
22.8%
8.4%
7.4%
5.6%
3.7%
斯様3.7%
2.8%
2.3%
2.3%
2.3%
(他:83)38.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
寒々さむざむと揺れてゐるものは、孟宗のほづえ、ささ栗のそばのかやの木、枯枝の桐の莟、墓原のかうのけむり。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
さうして室内しつないなにかうゆらすやうにとニキタにめいじて立去たちさつた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
彼女の音楽好きは益々かうじて来た様子であるが、云ふまでもなく、彼女自身はその理由をつきとめてはゐないのである。
日本三文オペラ (新字旧仮名) / 武田麟太郎(著)
解つたか、味噌摺みそすり奴、——手前は腹の惡い人間ぢやねえが、主人大事がかうじて、外の者へツラく當り過ぎるよ
の王がこのんで詩を作りますが、ぞくにいふ下手へた横好よこずきで、一かう上手じやうずでございません。
詩好の王様と棒縛の旅人 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
大概たいがいのことでは一かうさわがぬやうなかれ容子ようすほかからではさうらしくもえるのであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
かうわし矢張やはりその、おい/\いた連中れんぢうでな、面目めんぼくもないこと。
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
かうふのは、わるくすると突然いきなりふんづかまへてへそひねりながら返事へんじのかはりにめやうもれぬ。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
伯母は涙きもへず「——長二や、——私や、かうしてお前とるいて居ながら、コツクリと死にたいやうだ——」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
案内者はかう云つて、仲に立つた者が此レールを請負つて、一間ばかりの橋一つにも五十圓の、枕木一本が幾圓のと、不當な儲をした事を話す。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
元来が斯様かういふ土地なので、源平時分でも徳川時分でも変りは無いから、平安朝時代でもことなつては居ないらしい。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
斯様かういふ弟が有つては、日本ではだめだが国柄によつては将門も真実の天子となれたかも知れない。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
三月二十日、今日けふ郡司大尉ぐんじたいゐ短艇遠征たんていゑんせいかうを送るに
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
だが、ゆき子だけは、病気と闘ひながらも、こゝまで、自分とかうをともにして来てくれたのだ。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
妻女さいぢよていに、子息しそくかうに、奴婢ぬひともがらみなちう
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かぜくたびに、糖雨こぬかあめきつけて、ぞつとするほどさむいので、がた/\ふるへるのをると、おかうたまらなかつた。
迷子 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
かうけて、天地の間にそよとも音せぬ後夜ごやの靜けさ、やゝ傾きし下弦かげんの月を追うて、冴え澄める大空を渡る雁の影はるかなり。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
かうけてみなわかとき令史れいしつまうまる。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
適當てきたう方法ほうはふかうじて其資金そのしきん手許てもとにぎるよりほかない。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
三角術さんかくじゆつなどをかうじて連中れんぢうが、鐵骨てつこつあふぎ短刀たんたうなどを持參ぢさん夜更よふけまで詰懸つめかけ
怪談女の輪 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
情無い此我はよと、羨ましいがつひかうじて女房かゝにも口きかず泣きながら寐ました其夜の事、五重塔をきさま作れ今直つくれと怖しい人に吩咐いひつけられ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
今度のあいつの一件だつて、つまりはその不平がかうじたやうなもんぢやないか。
南瓜 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
自分じぶんはたゞ幾歳いくつかのとししたばかりでなく、かう不幸ふかうか、人生じんせい問題もんだいになやまされ
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
かうさんは女ながらに私の知己の一人いちにんだ。
突貫 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
盲目なる世眼を盲目なる儘ににらましめて、真贄しんしなる霊剣を空際くうさいに撃つ雄士ますらをは、人間が感謝を払はずして恩沢をかうむる神の如し。
人生に相渉るとは何の謂ぞ (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
「さア、何卒どうぞ是れへ」とお加女が座をいざりて上座を譲らんとするを「ヤ、床の置物は御免ごめんかうむらう」と、客はかへつて梅子の座側に近づかんとす、
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
阿部伊勢守正弘は三四月のかう病に罹り、五月以後には時々じゞ登城せぬ日があり、じゆん五月九日より竜口たつのくち用邸に引き籠り、六月十七日午下刻に瞑した。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
わたくしはかみに此移居が明治五六年のかうであつたと云ふ一説を挙げた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
我々は新聞紙の一隅に「長束正家儀、永々病気の処、薬石やくせきかう無く」と云ふ広告を見ても、格別気の毒とは思ひさうもない。
僻見 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
彼は世を教へんとて、世を救はんとて著作をなせり、然れども著作の真意すでに誤りたれば、世の人はさておき、己れをやすむるのかうもあらず。
トルストイ伯 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
斯樣かういふ場合は其の例の少くない事であるが、これが抑〻散る氣の習の付く原因の最大有力な一箇條である。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
山間の私雨わたくしあめといふ言葉は實に斯樣かういふのをいふのであらう。
華厳滝 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
それは死にまでかうじたヒステリーの、凄まじくも痛ましい姿でせう。二人は顏を反けて逃げ出す外はなかつたのです。
「それがかうじて、誰も留め手のないところで、自分の美しい裸體を、存分に見てもらひたかつたのだらう。——わけても庵崎數馬に見せたかつた」
弱くない者にはかへつて此様かういふ調子はあるものである。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
昨夜なぞは遅くまで洋燈ランプの下で其事を考へて、もし先輩と二人ぎりに成るやうな場合があつたなら、彼様あゝ言はうか、此様かう言はうかと、さま/″\の想像にふけつたのであつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
かうひたして爪先つまさきかゞめながら、ゆきのやうな素足すあしいしばんうへつてた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
代助は時々とき/″\かうひたひまへかざした。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
そこで天帝は諸神の会議を召集し、特に鴉片煙劫をはじめることにした。鴉片煙劫とは世間の罌粟の花汁くわじふを借り、熬錬がうれんしてかうと成し、人の吸食に任ずるものである。この煙を食ふものは劫中に在り、この煙を食はざるものは劫中に在らず。
鴉片 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
今度お役付になつたので、その心祝ひに呼んだ同僚や朋輩ほうばい、七、八人の取持ちにつれて行つた娘のおせつ、十八になつたばかりの、目出度くも可愛らしいのが、凉み船に飛んで來た矢に、右の耳朶みゝたぶを射られましたが、傷が淺かつたので、かうを貼つただけで濟ませてをります。
長ずる所は精整緻密せいせいちみつ、石をゑがいて一細草いちさいさう点綴てんていを忘れざるかうにあり。
道理だうりで、かうた、ものゝわかつたやうな、そしてまじめで、けろりとした、めうかほをしてるんだ。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
しか桃色もゝいろながれしろがねさをさして、おかうちやんが、自分じぶん小船こぶねあやつつて
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
數年すうねんらいなみまくらわた水夫すゐふども未曾有みそういうかう航海かうかいだとかたつたほど
即ち惟宣ゐせん融巌ゆうがん、公遷は竹里、かうは立斎である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
大學だいがくを講ず、あみかうに在る如し。
小さきかなや、きよきかなや、かうと照りぬ。
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
かうたるはば乱すと。
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
かくてあたかも假面めんかうむれる人々が、己を隱しゝかりの姿を棄つるとき、前と異なりて見ゆる如く 九一—九三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
紛糾せる人生もし吾人をも紛糾の中に埋了し去らば、吾人も亦た※血せんけつかうぶるの運を甘んずべし、然れども希望の影吾人を離れざる間は、理想の鈴胸の中に鳴ることの止まざる間は、吾人は基督の経綸を待つに楽しきなり。
最後の勝利者は誰ぞ (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
かういなものゝ書たき扇子せんすかな 秋冬
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
わざわざ良い品と悪い品と一緒にしてあるから択出よりだすのに骨が折ます。松茸ばかりではありません。今の世中よのなかは何をかうのでも油断をすると悪い品物ばかり押し付けられます。何一つ安心して買う事が出来ません。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
厚かましいお願だが、彼等の孤弱を憐れんで、今後とも道塗だうと飢凍きとうすることのないやうにはからつて戴けるならば、自分にとつて、恩かう、之に過ぎたるはい。
山月記 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
十二年には八男かうらうが生れた。家譜に「文政己丑十一月七日生、幼名浅岡益寿贈ところ」と云つてある。浅岡の何人なるかも亦未だ考へない。此年瑞英四十四歳であつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
しかし、君、我輩のやうに子供が多勢ではどうにもかうにも仕様が無い。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
『あゝ、どうにかかうにか間に合せて置いた。二級懸持ちといふやつは巧くいかないものでねえ。』と言つて、銀之助はしんから出たやうに笑つて、『時に、君は奈何どうする。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
我も男児をとこなりや汚い謀計たくみを腹には持たぬ、真実ほんと如是かうおもふて来たは、と言葉を少時とゞめて十兵衞が顔を見るに、俯伏たまゝたゞはい、唯と答ふるのみにて
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
何として如是かうは遅きや、思ひ断めて望を捨て、既早相談にも及ばずとて独り我家にくすぼり居るか、それともまた此方より行くを待つて居る、若しも此方の行くを待つて居るといふことならば余り増長した了見なれど
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)