“躯”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
からだ89.4%
むくろ5.1%
3.0%
0.9%
がら0.4%
たい0.4%
たけ0.4%
ムクロ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
舅はやや肥えたからだの大きな人で、血色のいい顔に温和な微笑を湛え、眼をほそめてわたくしを見ながら、ゆっくりと幾たびもうなずいた。
やぶからし (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
丁々坊 ははは、この梟、羽をはやせ。(戯れながら——熊手にかけて、白拍子のむくろ、藁人形、そのほか、釘、獣皮などをさらう。)
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
こう怨毒えんどくいずれに向かってか吐き尽くすべきみちを得ずば、自己——千々岩安彦が五尺のまず破れおわらんずる心地ここちせるなり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
国の臣等とともに深い哀愁をいだき、諸共に発願して、三宝に祈念し、一の釈迦如来の像——太子と等身なるを作り、その功徳くどくを以て、御病平癒へいゆ
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
日本橋辺にいたことのあるおかなは、やせぎすながらちいさい女であったが、東京では立行かなくなって、T——町へ来てからは、体も芸も一層すさんでいた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
野郎と云いざま、幸助は匕首をまっすぐに持って突っかけて来、芳造はたいを右にひらいてそれをかわすと、のめってゆく幸助の背中をうしろからすばやく、力いっぱい突きのめした。
枡落し (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
かれは手も足も肉落ちて、赭黒あかぐろき皮のみぞ骸骨がいこつつつみたる。たけ低く、かしら禿げて、かたばかりのまげいたる十筋右衛門とすじえもんは、略画りゃくがからすひるがえるに似たり。まゆも口も鼻も取立ててうべきところあらず。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
君がムクロを 思ひ見ざらむ
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)