“禿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
63.5%
はげ20.9%
かむろ8.8%
2.1%
かぶろ1.3%
ちび0.8%
とく0.5%
0.5%
カブロ0.5%
かふろ0.3%
ぱげ0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
年齡よりはけて見える物腰、よく禿げた前額、柔和な眼——すべて典型的な番頭でこの男だけは惡いことをみさうもありません。
「こいつ相当にやるな!」と思ってこの男の人相を見直すと、頭のところの月代の中に、大小いくつもの禿が隠れつ見えつしている。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
(けれども正直に白状すれば、はじめて浦里時次郎を舞台の上に見物した時、僕の恋愛を感じたものは浦里よりもむしろ禿だった。)
本所両国 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
京屋の家族は、の善太郎たった一人だけ。これは人間がだいぶ甘く、二十二にもなっているのに、禿ほどの役にも立ちません。
数包みて禿し、蚊屋の内に飛ばして、水草の花桶入れて心の涼しき様なして、都の人の野とや見るらむといひ様に、寝懸姿の美しく
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
登は稲田と雑木林の間にある小さなを歩いていたが、処どころ路がれていて禿駒下駄に泥があがって歩けないので、林の中に歩く処はないかと思って眼をやった。
雑木林の中 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
四軒茶屋あり。(此まで廿四丁也。)蕨粉餅を売る、妙なり。又上ること一里、山少くおもむろに石も亦少し。路傍は草莽にて、禿せり。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
しかも五十近くになって頭の天辺がコッ禿げて来ているのに恋愛小説なんかアホらしくって読む気になれない。
私の好きな読みもの (新字新仮名) / 夢野久作(著)
柳田国男先生の考へられた「禿」とも「毛房主」とも言ふ、得度せぬ半僧生活を営んだ者も、元は寺奴から出たのである。
信太妻の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
商ふ物賣の聲も花街商人丁稚寢言禿と聞え犬の遠吼按摩針の聲迄も廓中の事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
鬢太火傷禿の一つもあるか、に向う傷でも持たなければ、鍛冶屋職人らしくないが、百は、その鍛冶職でいて、ひどく、無垢な、悪摺れの見えない男だった。
野槌の百 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さうして、一月は、後から後から替つた色のが匂ひ出て、禿げた岩も、一冬のうら枯れをとり返さぬ柴木山も、若夏の青雲の下に、はでなかざしをつける。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)