“花街”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いろまち35.7%
かがい21.4%
くるわ7.1%
さかりば7.1%
しま7.1%
はなまち7.1%
まち7.1%
よしはら7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
口のうちで唄っているので、よく聞きとれませんが、それは、手毬唄てまりうたでもなし、琴唄でもなし、三味線にのる花街いろまちの唱歌でもありません。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
新柳町の花街かがいではなかなかの遊び手だといわれ、いろめいたうわさが絶えなかったし、出三郎などもそのうちの幾つかが事実であることを知っていた。
艶書 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
こゝ江戸えど新吉原町しんよしはらまち松葉屋半左衞門まつばやはんざゑもんかゝへ遊女いうぢよ瀬川せがはをつとかたきうちしより大岡殿の裁許さいきよとなり父の讐迄あだまでうち孝貞かうていの名をあらは而已のみ遊女いうぢよかゞみたゝへられそれため花街くるわ繁昌はんじやうせし由來を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
新潟の花街さかりばで名うての、庄内屋の養女だった静枝までが、船着き場へ迎いに並んだほど、九女八の乗り込みは人気があったのだが、それも、会津屋あいづやおあいといった芸妓が、市川流の踊りの師匠で
市川九女八 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
どの花街しまも哀れやいつ建つ草の波
艶色落語講談鑑賞 (新字新仮名) / 正岡容(著)
下級の花街はなまち馴染なじみの女があり、その女にかよいつめているが、単にいろ恋ではなく、女を使ってその町の娼婦しょうふたちに金を貸し、これまた法外な高利を取りあげている、ということであった。
醜聞 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
道中悪にかどわかされて、そこへ、捨て売りにされただけに、素人しろうとくさいのと、武家出の女という事が、酉兵衛の心をうごかした。金で、花街まちから抜くとすぐ、中禅寺の乾分こぶんの家にあずけて、時折
無宿人国記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
宿入やどいりに出すが如き仕成しなしにて名代につかはしけるに彼の仲間の若者は萬八のくづれより向島むかうじまの花見と云ひなしそのじつ花街よしはらの櫻の景氣を見んと言ひ立ち伊勢五の養子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)