“切禿”の読み方と例文
読み方割合
きりかむろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「関口屋の女房と娘とお由と三人連れで、氷川へ参詣に行って、その帰り路で出逢ったそうで……。蛇じゃあねえ、切禿きりかむろの女の子だそうですが……」
半七捕物帳:55 かむろ蛇 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
雪洞ぼんぼり真中まんなかを、蝶々のようにと抜けて、切禿きりかむろうさぎの顔した、わらわが、袖にせて捧げて来た。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ひっそりと静まり返った人々の中から、急にけたたましい泣き声をあげて、さっき竹馬を持っていた童部わらべが一人、切禿きりかむろの髪を躍らせながら、倒れている鍛冶かじの傍へ、転がるように走り寄ったのは。
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)