“切”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
34.1%
せつ16.6%
しき10.5%
きれ9.6%
きり7.7%
4.2%
3.0%
さい3.0%
ぎり1.9%
せち1.7%
きっ1.6%
しきり1.4%
せめ0.9%
きつ0.6%
くいしば0.5%
セツ0.5%
きら0.5%
せま0.5%
くひしば0.2%
ぎれ0.2%
しば0.2%
0.2%
0.1%
せつな0.1%
キリ0.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あまりかたは、おおきくはなかったけれど、どんなふとぼうでもすこしちからをいれれば、おもしろいようにれるのでした。
脊の低いとがった男 (新字新仮名) / 小川未明(著)
すると女神めがみ出石川いずしがわの中のしまえていた青竹あおだけってて、目のあらいかごをこしらえました。
春山秋山 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
しこうしてそのこれを悦び、これを楽しむの情は、その慣れざるのはなはだしきにしたがってますますせつにして、往々判断の明識を失う者多し。
経世の学、また講究すべし (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
今若し自身も、千部に満たずにしまふやうなことがあつたら、たまは何になるやら。やつぱり鳥にでも生れて、せつなく鳴き続けることであらう。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
青木が笑つたが、三木は聞えぬ風をしてしきりにスタートをあせつてゐるのであつたが、まるでドリアンは真の銅像に化したかのやうに動かなかつた。
ダイアナの馬 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
主人峰右衛門の後ろに立って居る、青白い四十女は、それは後添のちぞいのお皆というのでしょう。何やら眼顔で、しきりに主人を牽制して居ります。
と下からまき上がるごとく、白いきれが、くるくると小さくなり、左右から、きりりとしまって、細くなって、その前髪を富士形に分けるほど
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
われらずあいちやんは小枝こえだきれぱしひろげ、それをいぬころのはうしてやりました、
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
「……そうしてきりの舞台に閻魔えんまさまでもおどらして地獄もこの頃はひまだという有様でも見せるかな……なるほど、これは面白そうだ」
その替りの外題げだいは「優曇華浮木亀山うどんげうききのかめやま」の通しで、きりに「本朝廿四孝」の十種香から狐火きつねびをつけた。
半七捕物帳:38 人形使い (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
それにしてもYを心から悔悛めさせて、めては世間並せけんなみ真人間まにんげんにしなければ沼南の高誼こうぎに対して済まぬから
三十年前の島田沼南 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
此折このおりなにともおもはれず、めてかへりはとりでもべてと機嫌きげんられるほどものがなしく
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
『だから総計そうけい八十六えんもうしているのです。それわたしは一もん所有っちゃおらんので。』
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
手許てもと火鉢ひばちせた薬罐やかんからたぎる湯気ゆげを、千れた蟋蟀こおろぎ片脚かたあしのように、ほほッつらせながら
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
「それはもう一さいおまかせいたしますが、どういう修業の方法をいたしますか、念のためにおうかがいいたしますわ」と、いうとチョビ髯先生は、
たゞむつゝりとして他人たにんうつたへることももとめることもないかれは一さい村落むらとの交渉かうせふがなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
女の写真屋の話はそれぎりで、その後コッチから水を向けても「アレは空談サ」とばかり一笑に附してしまったから今もって不可解である。
二葉亭余談 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
それもさ、きざんだのではないで、一本いつぽんぎりにしたらうといふ握太にぎりぶとなのを横啣よこくはえにしてやらかすのぢや。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
答ふるにおよびて我曰ひけるは、あはれ幾許いくその樂しき思ひ、いかにせちなる願ひによりてかれらこの憂ひの路にみちびかれけん 一一二—一一四
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
この運命の定まるべき日の、せちに待たるゝと共に、あるときは其成功の覺束おぼつかなき心地せられて、熱病む人の如くなることあり。
穏当おとなしくなって姪子めいっこを売るのではない養女だかめかけだか知らぬが百両で縁をきっれろという人にばかりの事
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
夢中で錨を還すそのいかりきったと云うことは清水卯三郎しみずうさぶろうが船にのって見て居たばかりで薩摩の人は多分知らない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
しかるに病院びょういんうちでは院長いんちょうアンドレイ、エヒミチが六号室ごうしつしきりかよしたのをあやしんで
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
ほかに争う兄弟も無いのに、しきりに小言を言いながら、ガツガツとべ出したが、飯は未だ食慣くいなれぬかして、兎角上顎に引附ひッつく。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
せめては此の室の中で窓の隙から日の光の差す辺へでも坐らせて置き度いと思い、手を取って引くと、オヤ其の手に麺麭ぱんかけらを持って居る。
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
馴々なれなれしくことばをかけるぐらいせめてもの心遣こころやりに、二月ふたつき三月みつきすごうち
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
こゝろみてそのはなは馬鹿気ばかげきつたる事をみとめたれば全然ぜん/\之を放棄はうきせり
問答二三 (新字旧仮名) / 内村鑑三(著)
さいはかたより到来たうらい銘酒めいしゆ、これも先生に口をきついただくは、青州せいしう従事じゆうじ好造化かうざうくわなどゝきゝかぢりと
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
そうしてくいしばっているのであるが、それが段々だんだん度重たびかさなればかさなほどたまらなく
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
血をみ剣をふるいて進み、きずつつみ歯をくいしばってたたかうが如き経験は、いまかつて積まざりしなれば、燕王の笑って評せしもの
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
皆手に手に、張り切つて發育した、蓮の莖を抱へて、廬の前に竝んだのには、常々くすりとも笑はぬ乳母オモたちさへ、腹の皮をよつてセツながつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
皆手に手に、張り切つて發育した、蓮の莖を抱へて、廬の前に竝んだのには、常々くすりとも笑はぬ乳母オモたちさへ、腹の皮をよつて、セツながつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
娼「花里さん来たよ、早く側へ往っておあげよ、そんなにシラをきらなくッてもいゝわ、モウ気は部屋へ行ってるんだよ、呆れたもんだねえ、花里さんの抜殻ぬけがらさんや、オイ/\」
大西瓜おおすいか真つ二つにぞきられける
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「あい。」と声の下で返事して、階子はしごを下りるのがトントンと引摺るばかり。日本の真中まんなかに、一人、この女が、と葛木は胸がせまったのであったが。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しなさい、これを読むと胸がせまって、なお目が冴えて寝られなくなります。」
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
もとゞり斬つて持仏堂ぢぶつに投げこみ、露憎からぬ妻をも捨て、いとをしみたる幼きものをも歯をくひしばつて振り捨てつ、弦を離れしの如く嵯峨さがの奥へと走りつき
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
長椅子ながいすうへよこになつたり、さうしてくひしばつてゐるのであるが
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
三句ぎれのことはなお他日つまびらか可申もうすべく候えども三句切の歌にぶっつかり候ゆえ一言致置いたしおき候。
歌よみに与ふる書 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
辻町糸七が、その時もし、真珠、と云って策を立てたら、弦光も即諾して、こまぎれ同然な竹の皮包は持たなかったに違いない。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
八蔵は泰助にうらみあれば、その頭蓋骨は砕かれけん髪の毛に黒血かたまりつきて、頬より胸に鮮血なまちほとばしり眼を塞ぎ歯をしばり、二目とは見られぬ様にて、死しおれるにもかかわらず。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お沢 ヒイ……(歯をしばりて忍泣しのびなく。)
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「傷が真上に載ってるのも、倒れてる所をりゃあこそああだ。」
天窓あたまがはっと二つに分れた、西瓜をさっくりったよう。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それに、富山からはつての懇望で、無理に一人娘を貰ふと云ふ事であれば、息子夫婦は鴫沢の子同様に、富山も鴫沢も一家いつけのつもりで、決して鴫沢家をおろそかにはまい。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
いや、御母さんにはかへつて御迷惑です。道が良くないから御母さんにはとても可けますまい。実際貴方にはつてお勧め申されない。御迷惑は知れてゐる。何も遠方へ行くのではないのだから、御母さんが一処でなくても可いぢやありませんか、ねえ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
はなくちせつなさにへられず、をもがいてくうはらひながら呼吸いきえ/″\におこした、あしつと、おもはずよろめいてむかうのふすまへぶつかつたのである。
怪談女の輪 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
其久松に最適切な芸境が認められて、真砂座とかけ持ちで、右の中幕とキリの浄瑠璃に出ることになつたものと見られる。
市村羽左衛門論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)