“手切”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てぎれ66.7%
てぎり8.3%
ちぎ8.3%
てき8.3%
てぎ8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
奥さんが手切てぎれなり心着こころづけなり下すった幾干いくらかの金子かね資本もとでにして、初めは浅間の額堂裏へ、大弓場を出したそうです。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
この一手切てぎりの体当りをうけた甲軍の隊は、山県三郎兵衛昌景まさかげ麾下きかだった。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ふと氣付くと、裏口の柿の木に近所の子供が上つてゐて、まだよく熟してはゐない柿の實を手切ちぎつて落すのを他の子供が掌で受けてゐた。
避病院 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
形見かたみおもへば不憫ふびんかぎりのなきに、其方そちこヽろ一つにてれも安堵あんどひめきずもつかず、此處こヽをよく了簡れうけんなし斷念さつぱり退のいれかし、さりながら此後こののちありつきにと包物つヽみものたまはりて、はねど手切てきれの
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
手切てぎれ金か、いやもっとも。話は早いがいい。どのくらいで諏訪氏その離縁状を出すだろうの?」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)