トップ
>
手切
>
てぎれ
ふりがな文庫
“
手切
(
てぎれ
)” の例文
奥さんが
手切
(
てぎれ
)
なり
心着
(
こころづけ
)
なり下すった
幾干
(
いくら
)
かの
金子
(
かね
)
を
資本
(
もとで
)
にして、初めは浅間の額堂裏へ、大弓場を出したそうです。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
伊丹屋の若旦那が何も彼も金で濟したつもりで、五十兩の
手切
(
てぎれ
)
をよこした時は、お舟さんは大喜びで受取りながら、使の者が歸ると、その金を庭に叩き付けた。
銭形平次捕物控:097 許婚の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
なほ又この日も一刻置きに「おらつしよ」をお唱へ遊ばされ候へども、内証にてのお掛合ひも
愈
(
いよいよ
)
手切
(
てぎれ
)
と相成り候間、みなみな安き心もなく、梅さへ笑はずに控へ居り候。
糸女覚え書
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
いくら
仕
(
し
)
がない芸人でも、女から
手切
(
てぎれ
)
を貰って引込むような男だと、高をくくられたのが
口惜
(
くや
)
しいから、金は
突返
(
つっかえ
)
して、高慢ちきな
横面
(
よこつら
)
を
足蹴
(
あしげ
)
にして飛出そうと立ちかかる途端
あぢさゐ
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
源「おゝサ
姦夫
(
まおとこ
)
の
廉
(
かど
)
で
手切
(
てぎれ
)
の百両を取りに来たんだ」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
……
手切
(
てぎれ
)
の
髢
(
かもじ
)
も中に
籠
(
こ
)
めて、
芸妓髷
(
げいしゃまげ
)
に
結
(
い
)
った私、千葉の人とは、きれいに
分
(
わけ
)
をつけ参らせ
候
(
そろ
)
。
第二菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
今の築地二丁目の
出方
(
でかた
)
の二階へ引っ越して来た時には、女から
貰
(
もら
)
った
手切
(
てぎれ
)
の三千円はとうに
米屋町
(
こめやまち
)
で
大半
(
あらかた
)
なくしてしまい、
残
(
のこり
)
の金は一年近くの
居食
(
いぐい
)
にもう数えるほどしかなかった。
雪解
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
そのうち玉司へ行って、
表向
(
おもてむき
)
縁を切りかたがた、あの男は
手切
(
てぎれ
)
を取ると言われても構わない。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
切
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
“手切”で始まる語句
手切金