糸女覚え書いとじょおぼえがき
秀林院様(細川越中守忠興の夫人、秀林院殿華屋宗玉大姉はその法諡なり)のお果てなされ候次第のこと。 一、石田治部少の乱の年、即ち慶長五年七月十日、わたくし父魚屋清左衛門、大阪玉造のお屋敷へ参り、「かなりや」十羽、秀林院様へ献上仕り候。秀林院様 …
作品に特徴的な語句
いたは はづか さむらひ いつはり いだ 荘厳しやうごん さふらふ あひだ 魚屋なや 一定いちぢやう 住居すまひ 如何いかが もつぱ 御覧ごらう ひつさ わづら 祈祷きたう いささか かはづ かつ なみ あるじ にん とも 側杖そばづゑ 可笑をか 名聞みやうもん 太閤たいかふ 孔雀くじやく 少斎せうさい もつと 幽斎いうさい 御意ぎよい 惟任これたふ 打手うつて むね 有之これある 棕梠しゆろ 法諡ほふし やうや 無之これなき 石見いはみ 穢土ゑど かうむ 藤孝ふぢたか 虫唾むしづ さは 難渋なんじふ 三斎さんさい 二十はたち 人質ひとじち 仔細しさい つかまつ てい 兎角とかく 具足ぐそく およ 功徳くどく 口説くど とが むせ 如何いか ねた 安堵あんど 帰依きえ ついで 彼是かれこれ 忠利ただとし 忠興ただおき 忠隆ただたか たちま 思召おぼしめ よろこ いよいよ 我儘わがまま 手切てぎれ 有之これあり 末期まつご 気色けしき 涼風すずかぜ 澄見ちようこん 無之これなく しか 狸婆たぬきばばあ 玉造たまつくり 生憎あいにく 祐直すけなほ 羅甸ラテン きも 興秋おきあき まむし 蝸牛かたつむり 覚束おぼつか