“蝸牛”の読み方と用例
読み方(ふりがな)割合
かたつむり66.7%
ででむし8.9%
かぎゅう4.4%
まいまいつぶろ4.4%
くわぎう2.2%
(その他)13.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“蝸牛”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 詩歌1.2%
文学 > 日本文学 > 小説 物語1.1%
文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行0.6%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
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まるで、大自然の威力の前に、脆弱ぜいじゃくな人間の文明がおどおどして、蝸牛かたつむりのように頭をかたく殻の中へかくして萎縮しているようである。
〔出典〕犠牲者(新字新仮名)/平林初之輔(著)
「え」と云いながら顔を上げた独仙君の山羊髯やぎひげを伝わって垂涎よだれが一筋長々と流れて、蝸牛かたつむりの這ったあとのように歴然と光っている。
〔出典〕吾輩は猫である(新字新仮名)/夏目漱石(著)
何の蝸牛ででむしみたような住居すまいだ、この中に踏み込んで、まかり違えば、殻を背負しょっても逃げられると、高をくくって度胸が坐ったのでありますから、威勢よく突立つッたって凜々りんりんとした大音声。
〔出典〕湯女の魂(新字新仮名)/泉鏡花(著)
総体貴殿の様な、内にばかり居る者を、蝸牛ででむしといふは、どうござらふ。
〔出典〕したゆく水(新字旧仮名)/清水紫琴(著)
「いよいよに入ったので、まず安心とほっと一息ついて鞍懸村くらかけむらの下宿を出ました。私は性来しょうらい騒々そうぞうしい所がきらいですから、わざと便利な市内を避けて、人迹稀じんせきまれな寒村の百姓家にしばらく蝸牛かぎゅういおりを結んでいたのです……」
〔出典〕吾輩は猫である(新字新仮名)/夏目漱石(著)
に至っては、たしかに二つの花を掛合せた痕跡があります。爺と婆とは普通には春蘭しゅんらんの花を採ってそう呼びました。元は粗野なる歌があったに相違ありません。甲州の逸見へみでは、蝸牛かぎゅうをもジットーバットーと呼んでいます。
〔出典〕野草雑記・野鳥雑記:01 野草雑記(新字新仮名)/柳田国男(著)
それよりも、お其の紹介で友達になった子たちが、自分のうちの裏庭でとった、蝸牛まいまいつぶろを焼いてたべさせたりするのを、気味がわるくてもよろこんだ。
〔出典〕旧聞日本橋:02 町の構成(新字新仮名)/長谷川時雨(著)
そこで胸を静めてじっと腹を落着けて考えるに、わしそばに居ては気を取られてよくあるめえ、直ぐにこれから仕事に出て、蝸牛まいまいつぶろの殻をあけるだ。しか、桟敷さじきは一日貸切だぜ。
〔出典〕葛飾砂子(新字新仮名)/泉鏡花(著)
或は蝸牛くわぎうの歩みよりも更に遅いものかも知れない。
〔出典〕僻見(新字旧仮名)/芥川竜之介(著)
当意即妙新案の、蝸牛くわぎう紳士は、どでござる。
〔出典〕したゆく水(新字旧仮名)/清水紫琴(著)
「まあ、貴下あなたの言うことは、蝸牛でんでんむしの狂言のようだよ。」と寂しく笑ったが、
〔出典〕悪獣篇(新字新仮名)/泉鏡花(著)
狂い方も、蛞蝓なめくじだとペロリと呑みたくなって危いが、蝸牛でんでんむしなら仔細しさいあるまい、見舞おうと、おのおの鹿爪らしく憂慮気きづかわしげに、中には――時々の事――縁へ這上ったのもあって、まじまじと見てつらを並べている。
〔出典〕薄紅梅(新字新仮名)/泉鏡花(著)
ひもてわたる蝸牛くわぎゆうの姿しめす。
〔出典〕機縁:(友なる画家の画稿に題す)(新字旧仮名)/蒲原有明(著)
ジヤツク・ロンドンといへば名高い『野性の声』でいぬや狼の生活をかいた作家で、原始的生活が好きな余りから自分でも焼肉の代りに、血だらけななまの肉をかじつたり、取り立ての蝸牛でゝむしをその儘鵜飲みにしたりした男だ。
〔出典〕茶話:05 大正八(一九一九)年(新字旧仮名)/薄田泣菫(著)
商人の眼玉は、蝸牛なめくじの眼玉のように飛び出した。
〔出典〕青玉の十字架(新字新仮名)/ギルバート・キース・チェスタートン(著)
「きっともて、こいづあ大きな蝸牛なめくずらからびだのだな。」
〔出典〕鹿踊りのはじまり(新字新仮名)/宮沢賢治(著)