“蝸牛”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
かたつむり64.8%
ででむし12.4%
かぎゅう3.8%
まいまいつぶろ3.8%
くわぎう1.9%
でんでんむし1.9%
くわぎゆう1.0%
でゝむし1.0%
なめくじ1.0%
なめくずら1.0%
(他:8)7.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“蝸牛”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 詩歌1.8%
文学 > 日本文学 > 小説 物語1.3%
文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行0.7%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
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二人はデッキの手すりに寄りかかって、蝸牛かたつむりが背のびをしたように延びて、海をかかえ込んでいる函館はこだての街を見ていた。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
西牟婁郡湊村の神楽神社かぐらのやしろ辺の小溜水より得たるは、従来聞かざる珍種で、蝸牛かたつむりのごとく平面に螺旋す。
神社合祀に関する意見 (新字新仮名) / 南方熊楠(著)
蝸牛ででむし角立つのだてて何の益なし、残念や無念やと癇癪かんしゃくきばめども食付くいつく所なければ、なお一段の憤悶ふんもんを増して
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
巣にあるものはその巣をはなれ、住家なきもの家をさがす。栗鼠りすは野山に日を暮らし、巡礼しばしもとどまらず。殻を負ひたる蝸牛ででむしはいつまで殻を負うてゆくらむ。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
甲州の逸見へみでは、蝸牛かぎゅうをもジットーバットーと呼んでいます。
宝引に蝸牛かぎゅうの角をたゝくなり 其角
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
村田――有名な化粧品問屋――の裏を歩くと、鬢附びんつけ油をにおいで臭く、そこにいる蝸牛まいまいつぶろもくさいと言った。
それよりも、お其の紹介で友達になった子たちが、自分のうちの裏庭でとった、蝸牛まいまいつぶろを焼いてたべさせたりするのを、気味がわるくてもよろこんだ。
或は蝸牛くわぎうの歩みよりも更に遅いものかも知れない。
僻見 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
当意即妙新案の、蝸牛くわぎう紳士は、どでござる。
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
「まあ、貴下あなたの言うことは、蝸牛でんでんむしの狂言のようだよ。」と寂しく笑ったが、
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
狂い方も、蛞蝓なめくじだとペロリと呑みたくなって危いが、蝸牛でんでんむしなら仔細しさいあるまい、見舞おうと、おのおの鹿爪らしく憂慮気きづかわしげに、中には――時々の事――縁へ這上ったのもあって、まじまじと見てつらを並べている。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ジヤツク・ロンドンといへば名高い『野性の声』でいぬや狼の生活をかいた作家で、原始的生活が好きな余りから自分でも焼肉の代りに、血だらけななまの肉をかじつたり、取り立ての蝸牛でゝむしをその儘鵜飲みにしたりした男だ。
商人の眼玉は、蝸牛なめくじの眼玉のように飛び出した。
「きっともて、こいづあ大きな蝸牛なめくずらからびだのだな。」
鹿踊りのはじまり (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「きつともて、こいづあ大きな蝸牛なめくづらからびだのだな。」
鹿踊りのはじまり (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
この正月の元日、五条の大橋でよそながら出会うことは出会ったが、お師匠さまが変ちくりんな女と仲がよさそうに話したり泣かれたりしていたので、お通さんはすっかり怒ってしまい、ふためた蝸牛まいまいのように、いくら手を引っ張ったって、出て来やしない。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
で、ちよこんと湯船ゆぶねへりあがつて、蝸牛まい/\つぶりのやうに這〓はひまはる。
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
蝸牛まい/\つぶろつのして、あやつるものありとせよ、青螽あをいなごながるゝごと発動汽艇はつどうきていおよぐとせよ。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
とづけ/\嫌味いやみを浴びせかけるので、気の弱い夫人達は、蝸牛まひ/\つぶりのやうにたての丸髷を襟のなかに引つ込めてしまひたくなる。
しか婦人をんなまへ蝸牛まひ/\つぶろしろわたしたやうで、くちくさへ、して手足てあしのあがきも出来でき背中せなかまるくして、ひざはせて、ちゞかまると、婦人をんながした法衣ころもかたはらえだへふわりとかけた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「君の部屋は仏蘭西フランス蝸牛エスカルゴの匂いがするね」
ある心の風景 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
ロオヤル・ホテルの夜食には名物の蝸牛エスカルゴオが出た。葡萄酒のうまいことは云ふまでもない。おれは寝る前に湯にはいつた。日本の旅の習慣を話して女にも湯に入らせた。
素描 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)