“螽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いなご66.7%
ばった22.2%
5.6%
ばつた5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
塩梅酔心地で、四方山の話をしながら、一ツ飛んじゃ来ない。そう言や一体蚊もらんが、大方その怪物餌食にするだろう。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「その卑屈癖がいかんのう。よせ、よせ、米つきのような癖は。第一、そういじけては、碁がおもしろうなくなる」
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
注射——猛烈な毒物や、空気の静脈注射と言うことも考えられますが、全身の皮膚は剥いたゆで卵のように綺麗で、されたも見付かりません。
葬送行進曲 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
インバネスを着て、薄鼠色の中折を左の手に持ツて、の如くんで居る男と、大分埃を吸ツた古洋服の釦は皆して、の如く胡坐をかいた男とは、少し間を隔てて、共に海に向ツて居る。
漂泊 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)