“いなご”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イナゴ
語句割合
79.6%
10.6%
蝗虫3.5%
蝗蟲2.7%
蝗螽1.8%
稻子0.9%
蛗螽0.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ヨハネの黙示録の第九章に示された恐ろしいいなごの災いを欧州大戦における飛行機にうまく当てはめておもしろく書いてある。
ルクレチウスと科学 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
張飛の眼にふれたらさいご、その者の命はない。呉の兵は人の跫音あしおとを聞いたいなごのように船じゅうを逃げまわった。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いなごの飛ぶよ、と光を放ちて、小路の月にひらめきたるやりの穂先霜を浴びて、柄長く一文字によこたえつつ、
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
たのしみては「楽し」と詠み、腹立てては「腹立たし」と詠み、鳥けば「鳥啼く」と詠み、いなご飛べば「螽飛ぶ」と詠む。
曙覧の歌 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
何時いつの間にか彼女の心は、蝗虫いなごって遊んだり草をいて寝そべったりした楽しい田圃側の方へ行って了った。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
つた聖約翰せいヨハネ荒野あれの蝗虫いなごしよくにされたとか、それなら余程よほどべずばなるまい。
蜜と蝗蟲いなごとはかの洗禮者バテイスタ曠野あらのにやしなへるかてなりき、是故に彼榮え、その大いなること 一五一—一五三
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
そのくるま手長蜘蛛てながぐもすね天蓋てんがい蝗蟲いなごはね
ものの根本こんぽんをわきまへず、親分の顏——つらがたたねえといふだけで、蝗螽いなごのやうに跳ねあがる。
凡愚姐御考 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
空が曇つたら、蝗螽いなごの瞳が、砂土の中に覗くだらう。
山羊の歌 (新字旧仮名) / 中原中也(著)
一人々々數へると、田圃の稻子いなごに過ぎないけれど、密集して來る時の力は怖ろしい。
秋風が田の面を渡つて黄な波を揚げる頃は、蛗螽いなごを捕つたり、野鼠を追出したりして、夜はまた炉辺ろばたで狐とむじなが人を化かした話、山家で言ひはやす幽霊の伝説、放縦ほしいまゝな農夫の男女をとこをんなの物語なぞを聞いて、余念もなく笑ひ興じたことを憶出おもひだした。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)