蝗螽いなご)” の例文
ものの根本こんぽんをわきまへず、親分の顏——つらがたたねえといふだけで、蝗螽いなごのやうに跳ねあがる。今日でも、支那の古い方面では、何事も面態、めんずといふさうだ。
凡愚姐御考 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
空が曇つたら、蝗螽いなごの瞳が、砂土の中に覗くだらう。
山羊の歌 (新字旧仮名) / 中原中也(著)