“蝗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いなご91.7%
ばった3.7%
いなむし1.9%
いむなし0.9%
イナゴ0.9%
バッタ0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
子供のときから、いなごはふんだんに食ってきた。蜂の子も珍重した。また赤蛙の照り焼きは、牛肉よりもおいしいと思ってきたのである。
ザザ虫の佃煮 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
追剥おいはぎはヘタッと露の中に坐ってしまった。そして腹を抱えて笑いやまない李逵の姿を仰いで、米ツキばったみたいにお粗末な手をあわせた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
するとほかの盗人たちも、てんでに太刀を鞘におさめて、まるでいなむしか何かのように、四方から平太夫へ躍りかかりました。
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
作物さくもつおおいに降りて来るいむなしを見るようだ。8780
オツシヤるとほりで御座ります。春は蛙、夏はくちなは、秋はイナゴまろ。此辺はとても、歩けたところでは、御座りませんでした。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
かれはかれらしく早速みぶるいを一つやって、さて霜どきのバッタのように瘠せたからだを身構えることによって、己れの健康がどれほどもどうもなっていないのを喜ばしげに顔の上にあらわした。
しゃりこうべ (新字新仮名) / 室生犀星(著)