秋の蠅も、私には想い出の深い餌である。私の少年のころのある期間、父は忙しいので私の釣りの相談相手になれなかったことがある。私は、一人で竿から仕掛け、餌のことまで、才覚思案した。 上州へは、秋が殊のほか早く訪れるのが慣わしである。九月上旬にな …
| 著者 | 佐藤垢石 |
| ジャンル | 芸術・美術 > スポーツ・体育 > 釣魚 遊猟 |
| ジャンル | 文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆 |
| 初出 | 「釣趣戯書」三省堂、1942(昭和17)年 |
| 文字種別 | 新字新仮名 |
| 読書目安時間 | 約5分(500文字/分) |
| 朗読目安時間 | 約8分(300文字/分) |