“百足”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
むかで95.7%
ももた2.1%
もゝた2.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、足先からかう百足むかでにでも這はれてゐるやうな戰慄が總身に傳はつて來て、頭の中がぐらぐらしてくるやうな、厭な氣持に襲はれたのだつた。
疑惑 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
紫の大納言は、二寸の百足むかでに飛び退いたが、見たこともない幽霊はとんと怖れぬ人だったから、まだ出会わない盗賊には、おびえる心がすくなかった。
紫大納言 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
「松明仕掛けの睡り薬で参らすんだ。その作り方は、土龍もぐら井守いもり蝮蛇まむしの血に、天鼠、百足むかで、白檀、丁香、水銀郎の細末をまぜて……」
猿飛佐助 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
十二月極寒の西伯里シベリアを、巨大なインターナショナル・ツレーンは、吹きつける吹雪を突き破り百足むかでのような姿をしてオムスク指してはしっている。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
信玄は陣形を十二段に構え、迂廻軍の到着迄持ちこたえる策をとり、百足むかでの指物差した使番衆を諸隊に走らせて、諸隊その位置をなるべく保つようにと、厳命した。
川中島合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
百足ももたらず伊予路を見れば、山の末島の崎々、真白にぞみ雪ふりたれ、並立なみたちの山のこと/″\、見渡みわたしの島のこと/″\、冬といへど雪だに見えぬ、山陽かげともの吉備の御国は、すみよくありけり
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
月今宵は少くも灑脱しやだつの趣のある句である。歳暮歳旦の句はこれに反して極て平凡である。しかし萬葉の百足もゝたらず八十のちまたを使つてゐるのが、壽阿彌の壽阿彌たる所であらう。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)