“むかで”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ムカデ
語句割合
百足50.5%
蜈蚣27.8%
百足虫12.4%
蜈蜙3.1%
呉公2.1%
百足蛇1.0%
百足蟲1.0%
1.0%
螂蛆1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ほほ、ごめんあそあせ、貴方には百足むかでちがいという綽名あだながあるそうですけれど、それはどういう故事から出たのでございますか」
百足ちがい (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
そこで、筒をひらくと、一尺ばかりの蜈蚣むかでが這い出して、旅人のからだを三度廻って、また直ぐに几の上にかえって、暫くして筒のなかに戻った。
それから夜明けにかけて、全軍の兵は、蜿蜒えんえん百足虫むかでのような長いさくい廻しにかかった。一本のくいを打ち込むにも位置や深さの法則があった。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
両眼りょうがん真黄色まっきいろな絵具の光る、巨大な蜈蜙むかでが、赤黒い雲の如くうずを巻いた真中に、俵藤太たわらとうだが、弓矢をはさんで身構えた暖簾のれんが、ただ、男、女と上へ割って、柳湯やなぎゆ、と白抜きのに懸替かけかわって
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ここにその矢を持ちて奉りし時に、家に率て入りて、八田間やたまの大室一一に喚び入れて、そのかしらしらみを取らしめたまひき。かれその頭を見れば、呉公むかでさはにあり。
この竜宮城をしてぞ近づきける、事のてい能々よくよく見るに、二行にとぼせる焼松は、皆おのれが左右の手に点したりと見えたり、あはれこれは、百足蛇むかでの化けたるよと心得て、矢比やごろ近くなりければ
「俺はその蟲が大嫌ひでな。のみしらみ、バツタ、カマキリ、百足蟲むかで、——蟲と名のつくものにろくなものがない」
倒るゝ音大地を響かせり、立ち寄りてこれを見るに、果して百足のむかでなり、竜神はこれを悦びて、秀郷を様々にもてなしけるに、太刀一振ひとふり巻絹まきぎぬ一つ、鎧一領、頸うたる俵一つ
その故か田辺へんで蜈蚣にまれて格別痛まぬ人蝮蛇咬むを感ずる事はげしく、蝮蛇咬むをさまで感ぜぬ人蜈蚣に咬まるれば非常に苦しむと伝う、この辺から言ったものか、『荘子』に螂蛆むかで帯を甘んず