“むかで”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ムカデ
語句割合
百足50.0%
蜈蚣26.7%
百足虫13.3%
蜈蜙3.3%
呉公2.2%
百足蛇1.1%
百足蟲1.1%
1.1%
螂蛆1.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、足先からかう百足むかでにでも這はれてゐるやうな戰慄が總身に傳はつて來て、頭の中がぐらぐらしてくるやうな、厭な氣持に襲はれたのだつた。
疑惑 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
紫の大納言は、二寸の百足むかでに飛び退いたが、見たこともない幽霊はとんと怖れぬ人だったから、まだ出会わない盗賊には、おびえる心がすくなかった。
紫大納言 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
「松明仕掛けの睡り薬で参らすんだ。その作り方は、土龍もぐら井守いもり蝮蛇まむしの血に、天鼠、百足むかで、白檀、丁香、水銀郎の細末をまぜて……」
猿飛佐助 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
蜈蚣むかで衆のことなら存じおる。戦時にありては物見使番、平時にありては細作となって、敵国に潜入、隠密をつとめ、腕を揮ったということじゃ」
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そこで、筒をひらくと、一尺ばかりの蜈蚣むかでが這い出して、旅人のからだを三度廻って、また直ぐに几の上にかえって、暫くして筒のなかに戻った。
蜈蚣むかでの、腕ほどもあるのがバサリと落ちて来たり、絶えずかさにあたる雨のような音をたてて山ひるが血を吸おうと襲ってくる。
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
火の百足虫むかではだんだんに山の尾根をすすんで、二人の目の下まで進んで来ています。そしてまた幾分か登りながら何かの足場を求めている動作に見える。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一丈五尺もある百足虫むかでが群れをなし、怪獣ベヘモスの浴場にもなり得ようという、テーベの奇怪な沼のように人々はそれを思っていた。
そのうちに、後から後から競馬場へ来る二人曳きの腕車や馬車がれきろくとしてつづき、そしてたちまち、停滞車に道をふさがれて百足虫むかでのように止まった。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
對州つしまは大きな蜈蜙むかでが穴から出かけたやうでもあるし又やどかりが體を突出したやうでもあつて、山許りだから丁度毛だらけのやうに見える。
壱岐国勝本にて (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
けれども、以前見覚えた、両眼りょうがん真黄色まっきいろな絵具の光る、巨大な蜈蜙むかでが、赤黒い雲の如くうずを巻いた真中に、俵藤太たわらとうだ
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
白雪皚々がいがいたる谷に山に松火の光煌々こうこうと一列を作ってうごめいて見えたが、それもしばらくの眺めであって、蜈蜙むかで穴へ隠れるがよう、対山の蔭へ追々全く火の光の隠れた頃
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
また來る日の夜は、呉公むかでと蜂とのむろやに入れたまひしを、また呉公むかで蜂のひれを授けて、先のごと教へしかば、やすく出でたまひき。
また次の日の夜は呉公むかではちとのむろにお入れになりましたのを、また呉公と蜂の領巾を與えて前のようにお教えになりましたから安らかに寢てお出になりました。
かれその木の實を咋ひ破り、赤土はにふくみてつばき出だしたまへば、その大神、呉公むかでを咋ひ破りて唾き出だすとおもほして、心にしとおもほしてみねしたまひき。
百足蛇むかでの化けたるよと心得て、矢比やごろ近くなりければ、くだんの五人張に十五束三伏みつぶせ、忘るゝばかり引きしぼりて、眉間みけんの真中をぞ射たりける
「俺はその蟲が大嫌ひでな。のみしらみ、バツタ、カマキリ、百足蟲むかで、——蟲と名のつくものにろくなものがない」
島のごとくにありつる物、倒るゝ音大地を響かせり、立ち寄りてこれを見るに、果して百足のむかでなり、竜神はこれを悦びて、秀郷を様々にもてなしけるに、太刀一振ひとふり巻絹まきぎぬ一つ、鎧一領
その故か田辺へんで蜈蚣にまれて格別痛まぬ人蝮蛇咬むを感ずる事はげしく、蝮蛇咬むをさまで感ぜぬ人蜈蚣に咬まるれば非常に苦しむと伝う、この辺から言ったものか、『荘子』に螂蛆むかで帯を甘んず