“矢比”の読み方と例文
読み方割合
やごろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鶴をることは禁じられていたので彼はしかたなくあきらめたものの、まだ二羽位しか小鳥の獲物をっていないうえに、矢比やごろが非常に好いので諦めて去ることができなかった。
怪人の眼 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
矢比やごろを測つてひょうと放てば。竄点ねらい誤たず、かれが右のまなこ篦深のぶかくも突立つったちしかば、さしもにたけき黄金丸も、何かはもってたまるべき、たちま撲地はたと倒れしが四足を悶掻もがいてしんでけり。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
この竜宮城をしてぞ近づきける、事のてい能々よくよく見るに、二行にとぼせる焼松は、皆おのれが左右の手に点したりと見えたり、あはれこれは、百足蛇むかでの化けたるよと心得て、矢比やごろ近くなりければ