“矢弾”の読み方と例文
読み方割合
やだま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いまや意気のあがりぬいている軍勢であるから、その矢弾やだまといい、喊声かんせいといい、ほとんど、左馬介光春の率いる一千余の兵力の如きは
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
全勝の花冠は我が頭上に在焉あり。敵は見ン事鉄嶺以北に退却した。剣折れ、馬斃れ、矢弾やだまが尽きて、戦の続けられる道理は昔からないのだ。
雲は天才である (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
防御のない急所を矢弾やだまの雨にさらすようなものかもしれない。その上にまた亮は弱い健康には背負いきれない「生」の望みを背負っていた。
亮の追憶 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)