“矢庭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やにわ88.4%
やには11.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
礼子が立ちあがって頬をしかめそうになると、啓吉は、矢庭やにわにその五銭白銅を拾って、がらがらと格子を開けて戸外へ出て行った。
泣虫小僧 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
はッと驚くと同時に、彼は幸いに這っていたので、矢庭やにわに敵の片足を取って引いて、倒れる所を乗掛のりかかっての胸の上に片膝突いた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
いまあはたゞしくつた。青年わかもの矢庭やにはうなじき、ひざなりにむかふへ捻廻ねぢまはすやうにして、むねまへひねつて、押仰向おしあふむけたをんなかほ
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
矢庭やにはに二人とも生捕いけどり引立ひきたてしは心地よくこそ見えたりけりよつて二人とも入牢申付られしが吉原にあり手負ておひの平四郎は四日相果あひはてし故檢視けんし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)