“矢文”の読み方と例文
読み方割合
やぶみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あらかじめ矢文やぶみをもって予告のあった敵方の客将黒田官兵衛孝高よしたかが、いま輿こしにのって、山下の柵門さくもんまで来た——というらせであった。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その酒宴の最中に、一夜、庭さきの暗がりから一本の矢文やぶみが飛来して……矢文、矢のさきに手紙がはさんである。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「もう、いくさも今日りじゃ。城方は兵糧がない上に、山田右衛門作えもさくと申す者が、有馬勢に内応の矢文やぶみを射た」という噂が人々の心を引き立たせた。功名も今日りじゃ。
恩を返す話 (新字新仮名) / 菊池寛(著)