“柵門”の読み方と例文
読み方割合
さくもん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
石弩いしゆみ、針縄、逆茂木さかもぎなどで守られた柵門さくもんを三つも通って、一群の百姓と縄付きの大坊主が、大勢の賊に前後をかこまれて登って来た。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
神戸から大坂に続いて行っている街道両口の柵門さくもんには、監視の英国兵が立ち、武士および佩刀者はいとうしゃの通行は止められ、町々は厳重に警戒された。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
歳子の兄の住む土地の一劃は、道路まで誰か個人の私有地になつてゐて、道の口々は柵門さくもんで防がれ、割合ひに用心堅固の場所だつた。女の真夜中の一人歩きもたいした心配はなかつた。
夏の夜の夢 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)