“手負”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ておい41.2%
てお35.3%
ておひ17.6%
てをひ2.9%
テオヒ2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
手負ておいはうんとばかりにのたりまわるを、丹治は足を踏み掛けて刀を取直し、喉元のどもとをプツリと刺し貫き、こじられて其の儘気息いきは絶えました。
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
いま、役人がしさいを書きあげているが、味方みかたりすてられた者二十四、五名、手負ておいは五十名をくだるまいとのことでござった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし、いち自動車じどうしや手負ておひごときは、もののかずでもない、たゝかへば驕將けうしやうは、張中ちやうちうせつれなかつた。ゆうなり、またけんなるかな。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さるを君と我とを遠ざくべき大いなる不幸の、忽ち目前まのあたりに現れたるを見て、我胸はふさがり我舌は結ぼれ、私は面を手負てをひの衣に隱しゝひまに、君は見えずなり給ひぬ。
四月二十一日、タツ下刻ゲコクノ事ナルニ、一天曇リナク、照リニ照リタル空ナレバ、手負テオヒ共、日ニ照リツケラレ、イト苦シガリケリ。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)