“ておい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
傷負34.5%
手負25.5%
負傷23.6%
負傷者12.7%
傷者1.8%
手傷者1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こう仰せられまして、火にあたれ、肌着をせ、薬はいかに、かゆを喰べよと、傷負ておいには馬まで下されて、放たれたのでござります
日本名婦伝:大楠公夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
手負ておいを介抱したり、善後策を講じたりしているところへ、不意に与力同心が押寄せて、片っぱしからピシピシ縄にかけたということであります。
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
負傷ておいと見ゆるぞ、介抱かいほう致せ! ……武右衛門! 武右衛門! 傷は浅い! しっかり致せ! しっかり致せ!」
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
今の野原では、むこうに小さく人かげがかたまって、負傷者ておいに応急の手当てをし、下山の道をつづけるらしい。こっちへ来る気はいはない。
煩悩秘文書 (新字新仮名) / 林不忘(著)
傷者ておいはみな山へ上げて養生させろ」と、総統の晁蓋ちょうがいは、こんなときこそと、おちつきを示して
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
賭場の喧嘩でいりで長脇差を喰らったらしいやくざ者など、そういった物凄い手傷者ておいが、世をはばかり気に爪さき上り、山へ、この阿弥陀沢へ、と志すのだった。
煩悩秘文書 (新字新仮名) / 林不忘(著)