“けが”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ケガ
語句割合
怪我39.9%
25.4%
19.5%
8.2%
負傷3.0%
0.7%
破損0.4%
傷我0.3%
怪俄0.3%
怪瑕0.3%
0.3%
冒涜0.1%
径我0.1%
我怪0.1%
毛描0.1%
毛書0.1%
気枯0.1%
0.1%
0.1%
瑕我0.1%
罪穢0.1%
0.1%
0.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「はい、はい」といいながら、お紋は光枝の怪我けがした脚にハンカチを結きつけようとしているのを見て、旦那様はさらに大きな声で
什器破壊業事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それでも自分自身がけがれた色町へ踏み込むよりは、いっそ半九郎に頼んだ方がしであろうと思い返して、彼は努めて丁寧に言った。
鳥辺山心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
虚偽とけがれによって作り上げられた学術の犠牲に供すべく、刻一刻に私の背後から迫りつつある事がヒシヒシと全神経に感じられる。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
父の正義のしもとにぞ けがれし心ひれ伏さむ 母の慈愛の涙にぞ 罪のゆるしを求め泣く 御神みかみよ我をなかれ 神よが子を逐ふ勿れ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
「どうしたんだい、誰か負傷けがでもしたの」と一人が聞くと、「人が出たんですとさ、人が!」と牛乳配達らしいのが眼を丸くして言う。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
中馬には片つ方の耳朶みゝたぶが無い。それはこの男が西の宮の南天棒なんてんぼう和尚のとこに居た頃、ひどいけがをして耳朶みゝたぶちぎれかゝつた事があつた。中馬は猿のやうに耳を押へて医者のうちに走つた。
同じく並びし花瓶はないけたほし、散々に破損けがをさせしに、旦那次の間に御酒ごしゆめし上りながら、美登利お転婆が過ぎるのと言はれしばかり小言は無かりき、他の人ならば一通りの怒りでは有るまじと
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
それよりも、こんな拙らない傷我けがをしたのが、どうせ後には母たちに知れずにはゐないのだといふ事が何よりも心を痛めた。この傷は直つても跡が附くに極つてゐる。
赤い鳥 (旧字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
紙鳶たこすら自由に飛ばされず、まりさえ思う様にはつけず、電車、自動車、馬車、人力車、自転車、荷車にぐるま、馬と怪俄けがさせ器械の引切りなしにやって来る東京の町内にそだつ子供は、本当にみじめなものだ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
婦人まれには小児を背中せなかにむすびつけておすあれども、この小児なくことなきも常とするの不思議ふしぎなり。いはんや此堂押にいさゝかも怪瑕けがをうけたる者むかしより一人もなし。
最初から計画して、けがれた行いをするとなると、余りに卑劣である。瀬戸なんぞは、悪所へ行く積りで家を出る。そんな事は自分は敢てしないと思っていた。それに今わざわざ箱根へく。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
その夜豹一が母を冒涜けがされたことは、今まで自分ひとりのものであると思っていた母がもはやそうでなくなったという感傷に彼を陥れたが、同時にまた
(新字新仮名) / 織田作之助(著)
鶴田仙庵が自分で之を忘れて、何かのはずみにその茶椀を棚から落して硫酸を頭からかぶり、身体からだまでの径我けがはなかったが、丁度ちょうど旧暦四月の頃で一枚のあわせをヅタ/″\にした事がある。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
その時彼は、まったくとらわれの身なのを感じた。あわれなかごの鳥のようで、永久に囚われの身であり、頭を割るか大我怪けがをするかよりほかに逃げ道はなかった。彼は泣きに泣いた。
白粉刷毛おしろいばけったおせんのは、名匠めいしょう毛描けがきでもするように、そのうえ丹念たんねんになぞってった。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
お母様が灰だらけの毛書けがき筆を火箸ひばしでお拾いになりましたので、三人は又涙の出る程笑いこけましたが、お母様がこんなに心からお笑いになるのを見ましたのは
押絵の奇蹟 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
陰気というのは、つまりけがれのことで、けがれは、つまり気を枯らす気枯けがれということでござってな、お天道様の御陽光が消えると、けがれが起るのじゃ。
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
趙痩ちょうそうと云わむよりは、むしろ楊肥ようひと云うべき女である。それが女道士になっているから、脂粉の顔色をけがすを嫌っていたかと云うと、そうではない。平生よそおいこらかたちかざっていたのである。
魚玄機 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
私たちはこのけがれた娑婆しゃばの世界には望みを置かない。安養の浄土に希望をいだいている。私たちは病気をしても死を恐れることはない。死は私たちにとって失でなくて得である。
出家とその弟子 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
まさか其奴が持って逃げたとは思わないから、瑕我けがで斬られたものと早合点して、一手は暫く部屋の中をうろ/\しながら、主人の顔の断片を捜し廻ったであろうと考えられるのである。
とアヤ子が叫びながら、何の罪穢けがれもないを輝かして、私の肩へ飛び付いて来るたんびに、私の胸が今までとはまるで違った気もちでワクワクするのが、わかって来ました。
瓶詰地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
アア堂々たる男子も一旦いったんこころざしを得れば、その難有味ありがたみの忘れがたくて如何なる屈辱をも甘んぜんとす、さりとてはけがらわしの人の心やと、当面まのあたりに言いののしり、その醜悪を極めけれども
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
併し此の福を惜む工夫が無ければ、武をけがすに至る。武田勝頼は弱將や愚將ではなかつた。たゞ惜福の工夫に缺けて、福を竭し禍を致したのである。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)