“破損”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はそん47.6%
いた19.0%
けが14.3%
こわ9.5%
そこね4.8%
やぶ4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なにかはつたことでもおこりましたか、しや、昨夜さくや海嘯つなみのために、海底戰鬪艇かいていせんとうてい破損はそんでもせうじたのではありませんか。』
濡縁ぬれえんの外は落葉松からまつの垣だ。風雪の為に、垣も大分破損いたんだ。毎年聞える寂しい蛙の声が復た水車小屋の方からその障子のところへ伝わって来た。
岩石の間 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
同じく並びし花瓶はないけを仆し、散々に破損けがをさせしに、旦那次の間に御酒めし上りながら、美登利お轉婆が過ぎるのと言はれしばかり小言は無かりき、他の人ならば一通りの怒りでは有るまじと
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
暗い土間から見えるものは、古びた板戸としみのある古襖と、鼡の走っている破損こわれた床と、それらをぼんやり照らしている、今にも消えそうな紙燭ししょくとであった。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
らすべしとのたまひしかど元來もとよりおとせしは粗忽そこつなりかれしも道理どうり破損そこねしとてうらみもあらずましてやかはりをとののぞみもなしれは亡母なきはゝ紀念かたみのなれば他人ひとたてまつるべきものならずとてひろあつめてふところにせしを
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
盲目の眼を前方に向け、歯のない口をポッカリと開け、破損やぶれたしょうのような嗄れた声で
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)