“亡母”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
はは50.0%
なきはは16.7%
はゝ16.7%
おつか8.3%
おつかさん8.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
武蔵は、他人以上の冷たさを、心へ浴びた。亡母ははの次の人みたいに甘えて来た世間知らずが、はっと、悔いられるとともに、思わずいった。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
茶碗の酒をいで、仏壇の亡母ははへ最期を告げている一学であった。それを覗くと、木村丈八も、はっと、平常ふだんの自分に帰った。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
——武蔵は気がついて、こういう周囲の物の気配に、思いもしなかった亡母ははの夢を見たのであろうと思った。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と心で言つて見た。青森にゐる兄の事が思出されたので。——嫂の言葉に返事もせず、竈の下を焚きつけ乍らも聖書を読んだ頃が思出された。亡母ははの事が思出された。東京にゐた頃が思出された。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
(妻も、亡母ははも、おれを待ちわびているとみえる。見ておれ、清水一学の死出の働きを)
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そんなに悪戯いたずらをすると、山𤢖にってしまいますよ。」と、亡母なきははからおどされたことも有った。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
関東における、はし流を預っている彼女の、含蓄のある真伎倆を、も一度昂揚こうようさせるために、よい作を選み、彼女の弾箏五十年の祝賀にそなえたいと思ううちに、彼女も亡母なきははによばれたように大急ぎでこの世を去ってしまった。
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
父なる神の御声みこえ、天にます亡母はゝの幻あり/\と見えつ、聞えつ、何故などかる汚穢けがれむしろに座して
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
老女さんに抱いて戴いて、亡母はゝ永訣おしまひ挨拶あいさつをしたのですとネ、——私、老女さん、此の洋琴に向ひますとネ、うやら亡母が背後うしろから手を取つて、弾いてでも呉れる様な気が致しましてネ、不図ふと
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
亡母はゝの事が思出された。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
老女は袖口にまぶたぬぐひつ「何ネ、——又た貴嬢あなた亡母おつかさんのこと思ひ出したのですよ、——斯様こんな立派な貴嬢の御容子ごようすを一目亡奥様せんのおくさんにお見せ申したい様な気がしましてネ、——」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
亡母おつかさん其儘そのまゝらつしやるんですもの——此の洋琴オルガンはゼームスさんが亡母さんの為めに寄附なされたのですから、貴嬢が之をお弾きなされば、奥様おくさんみたま何程どんなに喜んで聴いてらつしやるかと思ひましてネ——オホヽ梅子さん
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
左様さやう、余程意思の強い女性ひとらしいです——何でも亡母おつかさんが偉かつたと云ふことだから」と篠田は言ふ、
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)