“亡父”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ちち65.5%
おやじ7.3%
なきちち5.5%
なきちゝ5.5%
ぼうふ5.5%
おや3.6%
おやぢ3.6%
おとう1.8%
とっ1.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“亡父”を含む作品のジャンル比率
歴史 > 伝記 > 日本8.3%
芸術・美術 > 音楽 > 邦楽6.5%
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸3.2%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
「この世におわすとも、おわさずとも、義経が、人として、す事を為さば、いずこかでご覧あろう。亡父ちち義朝も……」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「かかる破格な御供養をたまわり亡父ちちには死花しにばなが咲いたようなもの。さだめし地下でよろこんでおりましょう」
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
云い終った欽吾は、煖炉に背中を向けた。時に亡父おやじの眼玉が壁の上からぴかりと落ちて来た。雨の音がざあっとする。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
亡父おやじはなるほどと思って、浜辺の幽霊はおくらになってしまいました。
薄どろどろ (新字新仮名) / 尾上梅幸(著)
わがには亡父なきちちのこし給ひし書籍盆栽文房の器具すくなからず。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
僕の耳には亡父なきちち怒罵どばの声が聞こえるのです。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
雲飛うんぴ許可ゆるしを得て其片々へんぺん一々ひとつ/\ひろつて家に持歸もちかへり、ふたゝ亡父なきちゝはかをさめたといふことである。
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
それとも此の眼病が治る事も有ろうかと種々考えましたが、イヤ/\迚も死ぬなら先祖の菩提寺へ詣で、亡父なきちゝへ我身の薄命の申訳をなして、すぐに其の場で切腹しようと、漸く心を決して
死につつある孫六の顔が、兼光のように見えて来、再びそれが、亡父ぼうふ鉄斎のおもかげに変わりだしたような気がしたからだ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
子供こどもらは、はは御霊みたまをも亡父ぼうふのそれといっしょに仏壇ぶつだんなかまつったのであります。
さかずきの輪廻 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「山木はね、うちの亡父おやが世話したんで、今に出入りしとるのさ。はははは、浪さんが敗北したもんだから黙ってしまったね」
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
己が持つてゐた亡父おやの形見の煙草入を
都会と田園 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
それを考へてせがれの右団次も亡父おやぢの墓を幽霊の姿にでも刻んだら面白からう。
亡父おやぢの言葉も有るから——叔父も彼様あゝ忠告したから——一旦秘密が自分の口かられた以上は、それが何時いつ誰の耳へ伝はらないとも限らない、先輩が細君へ話す
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
あなたの亡父おとうさんが、あなたのために考えておいたことなら、きっと、あなたがたを、良くお世話してくださるでしょう。
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)