“母”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かあ40.1%
はは12.4%
か10.5%
っか8.7%
はゝ5.2%
つか4.9%
ふくろ3.0%
おっか2.6%
かか2.2%
かゝ1.5%
っかあ1.2%
おつか0.6%
があ0.5%
おふくろ0.5%
おや0.5%
はヽ0.3%
が0.3%
ぼ0.3%
かア0.3%
マザー0.3%
っかア0.3%
ハラ0.3%
ムツタア0.2%
おも0.2%
オモ0.2%
おっ0.1%
ちゝ0.1%
はば0.1%
かヽ0.1%
ツか0.1%
ママン0.1%
おつかあ0.1%
おれ0.1%
かかあ0.1%
がが0.1%
なか0.1%
はら0.1%
ば0.1%
ひと0.1%
ふく0.1%
をや0.1%
アモ0.1%
カア0.1%
ッか0.1%
マザア0.1%
マ・メール0.1%
メール0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いままで、小学校時代(しょうがっこうじだい)に、仲(なか)よく遊(あそ)んだ友(とも)だちが、それぞれ上(うえ)の学校(がっこう)へゆくのを見(み)ると、うらやましく、お母(かあ)さんには思(おも)われました。
子供はばかでなかった (新字新仮名) / 小川未明(著)
「いい子供(こども)が産(う)まれて、親木(おやぎ)は、それで満足(まんぞく)して、枯(か)れていくんですよ。人間(にんげん)も、かわりはありません。」と、母(はは)はいわれたのです。
親木と若木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「お時さんの子や」とか、「あんな若いお母(か)んあれへん」とか言つて、自分をせびらかした。其の中にはお時さんの弟も混つてゐた。
父の婚礼 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
「おじさんの家の焼けた年、お産間近に、お母(っか)さんが、あの、火事場へ飛出したもんですから、そのせいですって……私には痣(あざ)が。」
縷紅新草 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
雪(ゆき)の中(なか)を此(こ)の紅鯛(べにだひ)綺麗(きれい)なり。此(こ)のお買初(かひぞ)めの、雪(ゆき)の眞夜中(まよなか)、うつくしき灯(ひ)に、新版(しんぱん)の繪草紙(ゑざうし)を母(はゝ)に買(か)つてもらひし嬉(うれ)しさ、忘(わす)れ難(がた)し。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
もう、ずつとずつと以前、まだあたしが小さくて、お母(つか)さんのそばにゐた頃に、あのお家のことで、なんか、それはそれは怖い物語(おはなし)を
... 長谷川町(はせがはちやう)へ梅廼屋(うめのや)といふ待合(まちあひ)を出したのです」「へえーさうでございますか」それぢやア梅廼屋(うめのや)のお母(ふくろ)に聞けば塩原(しほばら)の事は委(くは)しく分(わか)る。
塩原多助旅日記 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「兄さんや母(おっか)さんと一緒に東中野にいます。母(おっか)さんはむかし小石川の雁金屋さんとかいう本屋に奉公していたって云うはなしだワ。」
申訳 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
わしはまた此のごろほど、世の中がうれしゅうて面白うてならぬ事はないのじゃに……母(かか)さん、若殿様をついひょんな浮気心でわしを
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
ヂュリ 誰(た)れぢゃ呼(よ)ぶは? 母(かゝ)さまか知(し)らぬ。晩(おそ)うまで眠(ねぶ)らいでか、早(はや)うから目(め)を覺(さま)してか? 何事(なにごと)があって、見(み)えたやら?
其の中(うち)にゃア様子も解るだろうから……己は早く家(うち)へ帰(けえ)ってお母(っかあ)にも悦ばせ、借金方を付けて、質を受けて、汝(てめえ)の着物も持って来るから
文七元結 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
今年の四月頃から懐妊の気味で、其の前から出るの入(はい)るのと言つて居たが、愈々(いよいよ)上京の話が決ると、『私(わたし)ばかり置いて行くのかえ、母(おつか)さん』
朝 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
「母(があ)、昨夜(ゆべな)、土ぁ、凍(し)みだぢゃぃ。」嘉ッコはしめった黒い地面を、ばたばた踏みながら云(い)ひました。
十月の末 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
「でも、そうやって江戸中を歩いていりゃあ、壺も壺だけれど、父(ちゃん)や母(おふくろ)に逢えるかもしれないね」
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「宜(よろ)しい! 不用(いらな)けゃ三円も上げんばかりだ。泣くな、泣くな、可いじゃないか母上(おっか)さんの方から母(おや)でもない子でも無いというのなら、致(いたし)かたもないさ。無理も大概にして貰(もら)わんとな」
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
母(はヽ)さまとならではお湯(ゆ)にも行(ゆ)かじ、觀音(かんのん)さまのお參(まゐ)りもいやよ、芝居(しばゐ)も花見(はなみ)も母(はヽ)さま御(ご)一處(しよ)ならではと此(この)一トもとのかげに隱(か)くれて
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
お父(ど)にも何度も頼んでみたんですが、今じゃお父よりもお母(が)のほうが意地を張って、けしかけているような始末です。
凍雲 (新字新仮名) / 矢田津世子(著)
解脱(げだつ)〔仏(ぶつ)〕母(ぼ)の坂 というのでその解脱〔仏〕母の坂を登って行くと右側にノルサン(善財童子(ぜんざいどうじ)の住んで居る峰という意味)
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
母(かア)さんが生きてれば家へ帰って堅気で暮すんだけれど、わたし、あんたも知ってる通り、父さんも母さんも皆(みんな)死んでしまって、今じゃほんとの一人(ひとり)ぼっちだからさ。
吾妻橋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
断るばかりが能じゃないから、一つ考えて見ろと父(ファザー)も母(マザー)も言うんだ。佐藤氏は長く英語の先生をした人で、今は進駐軍の通訳を勤めている。
ロマンスと縁談 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
篤(とく)と私の志を述べて、暫く命を存(なが)らえて、己になり代って家(うち)のお母(っかア)に孝行をして呉れるようにくれ/″\も後々(あと/\)の事を頼む
郎女樣のお從兄(イトコ)惠美の若子(ワクゴ)さまのお母(ハラ)樣も、當麻ノ眞人のお出(デ)ぢやげな——。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫、釈迢空(著)
「母(ムツタア)の方へ行つてゐるのかとばかり思つてゐたらこんなところにゐたんだつてね!」
鶴がゐた家 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
ここに𧏛貝比賣きさげ集めて、蛤貝比賣待ち承(う)けて、母(おも)の乳汁(ちしる)と塗りしかば三、麗(うるは)しき壯夫(をとこ)になりて出であるきき。
この意味はお母さんにも兄さんだし、私にも兄さんだし、さうして私の亭主だ、と言ふ事でせう。それで「母(オモ)にもせ、我にもせ、若草我つまはや」
国語と民俗学 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「したくはないが、御前が母(おっ)かさんの云う事を聞いておくれでないから……」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「これで二ヶ月も三ヶ月も魚ば喰つたことねえべよ、母(ちゝ)。——馬鹿にしてる!」源吉はこはい聲を出した。
防雪林 (旧字旧仮名) / 小林多喜二(著)
「母(はば)、いたこッて何んだ?——山利(やまり)さいたこ来てな、今日お父(ど)ばおろして貰ったけな、お父今(えま)死んで、火の苦しみば苦しんでるんだとよ。」
不在地主 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
「島田さん、お母(ツか)さんがお約束の林檎を御馳走しますからいらツしやいツて」と云つた。
泡鳴五部作:03 放浪 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
ロシアからパリへかえって来たと思うと、もうニイスへ行くために「三十六の手荷物のために死物狂いになるまで私を働かせる」母(ママン)。
「何だ手前(てめえ)の母(おつかあ)は毎晩四の橋へ密売(ひつぱり)に出るくせしやがつて……」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
母(はゝ)が死んだ後(あと)に二度添(どぞえ)でも這入って憎まれ口をきいて虐(いじ)められると憫然(かわいそう)だから、大事にして母(おれ)に成り代って丹誠して呉れと云うから、なにお母(っかあ)心配しなさんな、己が受合ったから
あれが暮に除隊になって来るってなし、母(かかあ)どんは今から騒ぎ廻って居るのえ。花嫁様、さがすべえし、もうけ口さがすべえしない。百姓には、したくないちゅうてなし。中学出したからですぺ。
農村 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
この通り、俺家(おらえ)ど言うもの、稼ぐ者ってば、俺とお前ばかりだべ。母(がが)は母で病身だし、他(ほか)は、年寄りわらしばんだ。——そして、貴様になど、どんなことあったって、受かりこなどねえんだ。
緑の芽 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
孝陵の山川(さんせん)は、其の故(ふるき)に因りて改むる勿(なか)れ、天下の臣民は、哭臨(こくりん)する三日にして、皆服を釈(と)き、嫁娶(かしゅ)を妨ぐるなかれ。諸王は国中に臨(なげ)きて、京師に至る母(なか)れ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
郎女(いらつめ)様のお従兄恵美の若子(わくご)さまのお母(はら)様も、当麻真人のお出じゃげな——。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
お通ははっと思ったが、自分の家へ夜昼なしにやってくる隣家のお信お母(ば)さんを疑いたくはなかった。
錦紗 (新字新仮名) / 犬田卯(著)
卿(おまえ)も知っとるはずじゃが、あの知事の東郷(とうごう)、な、卿(おまえ)がよくけんかをしたあの児(こ)の母御(かさま)な、どうかい、あの母(ひと)が肺病で死んでの、一昨年(おととし)の四月じゃったが、その年の暮れに、どうかい
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
さすが、先生だけにお察しは早えが、なによりわっしが知りてえのは、お母(ふく)ろのことなんですよ。
人魚謎お岩殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
先に除(よ)けてか林の傍(わき)の草原(くさはら)を濡れつゝ來(きた)る母子(おやこ)あり母(をや)は三十四五ならんが貧苦に窶(やつ)れて四十餘にも見ゆるが脊に三歳(みつ)ばかりの子を負ひたり後(うしろ)に歩むは六歳(むつ)ばかりの女の子にて下駄を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
母及び妣の国を懐しんで「母(アモ)がま」と言つたのが、「あんがまあ」となつてゐる。宮廷女官の称号であつた「あむしられ」は「知られ母(アモ)」と言ふ義である。
母(カア)ちゃんに甘へてや居む。
詩 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
かねて平田に写真を見せてもらッて、その顔を知ッている死去(なくな)ッたお母(ッか)さんも時々顔を出す。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
アヽ、梅子さん、何卒(どうぞ)我国に於(お)ける、社会主義の母(マザア)となつて下ださい、母(マザア)となつて下ださい、是れが篠田長二畢生(ひつせい)の御願であります
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
カソリックの尼僧学校だったから、尼僧の校長は母(マ・メール)とよばれ、これも尼僧の教師たちは姉妹(マ・スール)とよばれ、服装もきびしくて、夏でも黒い長靴下をはいていなければならなかった。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
何週間も何週間も、仏語の「父(ペール)、母(メール)」さえ覚えられずに泣いていたところへ、ふいに自分の知らぬ単語まで造作なく動詞でつなぎ合せて話しているのを見ると、少女はたまらなくなったのでした。