“三歳”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みっつ30.0%
みッつ26.0%
みつつ12.0%
みとせ12.0%
みつ10.0%
さんさい4.0%
みつゝ2.0%
みつヽ2.0%
みツつ2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「子供はまだ三歳みっつ四歳よっつじゃあどうにもならねえが、そのおふくろというのはまだ十九だそうだから、間違いがあっちゃあ可哀そうだ」
半七捕物帳:10 広重と河獺 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
これわれはな三歳みッつの時死んだおふくろが己を枕許へ呼んで、兄いやお前はもう立派な人になったが、半治はまだ歳がいかねえから
私は満三歳みつつになつてぐ学校へられました。ですから遊びの方に心を引かれることが多くて、字を習ふ方のことを情けなく思つて居ました。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
一歳ひととせか、二歳ふたとせか、三歳みとせの後か、明さんは、またも国々をめぐり、廻って、唄は聞かずに、この里へ廻って来て、空家なつかし、と思いましょう。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おそかなおのれより三歳みつわか山田やまだすで竪琴草子たてごとざうしなる一篇いつぺんつゞつて、とうからあたへつ者であつたのは奈何どうです、さうふ物を書いたから
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
としはじめて三歳さんさい國君こくくんいろきこし、すなは御殿ごてんにおむかあそばし、たなごころゑられしが、たちま恍惚うつとりとなりたまふ。
妙齢 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
或る日嬢様に向つて私も愈/\来春らいはるは博士論文を呈出しますと仕たり顔に云ふと、オヤ貴君あなたも御用学者になるの、博士と云ふと大層らしいが三年経つと三歳みつゝといふ比喩たとへもありますから子
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
阿母さんはもう座敷の拭掃除ふきそうぢも台所の整理事しまひごとませて、三歳みつヽになる娘の子をせなひ乍ら、広い土間へ盥を入れて洗濯物せんたくものをしてる。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
次手ついでだからはなさう。これつゐをなすのは淺草あさくさまんちやんである。おきやうさんが、圓髷まるまげあねさんかぶりで、三歳みツつのあかちやんをじふ背中せなか引背負ひつしよひ、たびはだし。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)