“一篇”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いっぺん66.7%
いつぺん33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし三重吉氏は、『赤い鳥』で単に文芸方面の仕事だけをのこしたのではなくて、あの中には、毎月一篇いっぺんずつ児童向きの科学教育の文章がのっていたのである。
「茶碗の湯」のことなど (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
その点から言って、この一篇いっぺんは、全体として、やはり次郎の生活記録であるにはちがいないのである。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
おそかなおのれより三歳みつわか山田やまだすで竪琴草子たてごとざうしなる一篇いつぺんつゞつて、とうからあたへつ者であつたのは奈何どうです、さうふ物を書いたから
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
慇懃いんぎんで、なかがい。これから秋冷しうれい相催あひもよほすと、次第しだいに、燒芋やきいもひツこ、煙草たばこ割前わりまへにらつて喧嘩けんくわをするのだが、——一篇いつぺんにはあづかはう至當したうらしい。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)