“価”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
あたい54.9%
22.8%
あたひ14.5%
あたえ1.6%
ねだん1.6%
あた1.0%
あし0.5%
あたへ0.5%
あたゑ0.5%
ねうち0.5%
もの0.5%
アタイ0.5%
0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ソコで其の片股かたももだけ買う事に決めて、相当のあたいを払い、もしも暇ならば遊びに来いと云うと、田舎漢いなかものの正直、其の夜再び出直して来た。
かれは掲示を出して、材木や石材などを買入れることから、人夫を使うことをふれさせ、何によらず高いを払うことにしました。
イワンの馬鹿 (新字新仮名) / レオ・トルストイ(著)
すぎとし北国より人ありてこぶしの大さの夜光やくわうの玉あり、よく一しつてらす、よきあたひあらばうらんといひしかば、即座そくざに其人にたくしていはく、其玉もとめたし
これ英国より取寄せられたる瓦斯がすストーブにて高さ四尺長さ五尺幅弐尺あり、このあたえ弐百五十円なりという。ストーブのかたわらに大小の大釜両個ふたつあり。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
日蓮上人、為兼卿ためかねきやう、遊女初君はつきみとう古跡こせきもたづねばやとおもひしに、越後に入りてのち気運きうんじゆんうしなひ、としやゝけんしてこくねだん日々にあがり人気じんきおだやかならず。
今の人類は国家を形作っているがために、高きあたいを払って武装的平和を維持せなくてはよくない事になっている。実につまらぬ話である。
余が平和主義の立脚点 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
「あら、小さいんで極りの悪い事ね……おあしが高いもんですから、賤の女でござんすわいな。ほほほほほ。」
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おそかなおのれより三歳みつわか山田やまだすで竪琴草子たてごとざうしなる一篇いつぺんつゞつて、とうからあたへつ者であつたのは奈何どうです、さうふ物を書いたから
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
手桶をも其処そこ投出なげいだして一つは満足成しが一つは底ぬけに成りけり、此桶これあたゑなにほどか知らねど、身代これがためにつぶれるかの様に御新造の額際ひたへぎはに青筋おそろしく、朝飯あさはんのお給仕よりにらまれて
大つごもり (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
遺書を見るに及びてますます復讐ふくしゅうの志を固うす。偶々たまたま久吉順礼姿となりて楼門下に来り、五右衛門と顔を見合すを幕切まくぎれとす。これを読まばこの筋の評するねうちなきこと自らあきらかならん。
両座の「山門」評 (新字旧仮名) / 三木竹二(著)
うもさう一時いちどきまとめてかれるとわからぬね、このぷくつゐぢくおれ祖父そふ拝領はいりやうをしたものぢやがね、かまなにかはみなおれが買つたんだ、しか貴様きさま見込みこみくらゐものがあるぢやらう、此四品このよしなで。
士族の商法 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
マトイアテルヨリハ、ワガ思念開陳シネンカイチン体系タイケイスジミチチテリ、アラワナル矛盾ムジュンモナシ、一応イチオウ首肯シュコウアタイスレバ、我事ワガコトオワレリ、白扇ハクセンサットヒライテ、スネノハラウ。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
菟楯(イ)・宇多手(ロ)・得田(ハ)・得田(ニ)・宇多弖(ホ)とあつて、ウタヽと訓まぬ方が正しい。
言語の用語例の推移 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)