“托”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たく76.8%
かこつ5.4%
あず3.6%
よ2.7%
ことづ2.7%
たの2.7%
かず1.8%
かこ0.9%
こと0.9%
ことづか0.9%
つ0.9%
の0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
宇古木兵馬は、その晩娘のお勝を相生町にやる時、その手に托(たく)して、母屋に居る綱田屋五郎次郎の遺子、玉枝に手紙を渡させました。
人は自分の情操を書き送るのに、強(あな)がちインキで指を汚すばかりじゃない。それを花に托(かこつ)けて、送る事も出来るだろうと思うのだよ
オフェリヤ殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
晩方少し手隙(てすき)になってから、新吉は質素(じみ)な晴れ着を着て、古い鳥打帽を被り、店をお作と小僧とに托(あず)けて、和泉屋へ行くと言って宅(うち)を出た。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
心たふとくやさしき人は他人の願ひ、言語または擧動によりて外部にあらはるれば言(こと)に托(よ)せてその願ひを辭(いな)まず、直ちにこれを己が願ひとひとしうす
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
もり蕎麦は、滝の荒行ほど、どっしりと身にこたえましたが、そのかわり、ご新姐——お雪さんに、(おい、ごく内証(ない)だぜ。)と云って、手紙を托(ことづ)けたんです。
木の子説法 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「知っているとも、先刻(さっき)倉蔵が先生の手紙を持って来たが、不在中家の事を托(たの)むと書いてあった」
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
これは氏郷に取っては旅行に足弱を托(かず)けられたようなもので、何事も無ければまだしも、何事か有った時には随分厄介な事で迷惑千万である。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
何かに托(かこ)つけて邸へ出入りする当世風の若紳士、隙があれば喰はふといふ君達狼連まで、有るは/\、自称候補者の面々が無慮一万人ばかりだね。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
着物を二枚托(こと)づかつて来た事なぞは、口止めをされてゐるので少(しばら)く黙つてゐたが、何だかそれではおかみさんの前を偽つてゐるやうで変であつた。
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
その扱帯を托(ことづか)って——娘が、一結び輪にしたのを、引絞りながら、松の幹をよじ上った勢(いきおい)のよさといったら。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いつがきたならこの困阨(こんやく)を逃れて、苦しまないようになりましょうか、それをお知らせくださいまして、枯魚(こぎょ)が斗水(とすい)を得るように、また窮鳥が休むに好い枝に托(つ)くようになされてくださいませ
富貴発跡司志 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
左右の肋骨を交(こもご)も引き寄せて体を代る代る左右に曲げ、その後部を前(すす)める中、その一部(第三図)また自ら或る凸起に托(の)り掛かると同時に、体の前部今まで曲りおったのが真直ぐに伸びて