“たの”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タノ
語句割合
33.0%
21.0%
18.5%
11.0%
5.0%
4.0%
1.4%
1.0%
0.7%
依頼0.6%
0.4%
多野0.4%
0.3%
0.3%
0.2%
0.2%
0.1%
田之0.1%
享樂0.1%
0.1%
0.1%
何分御頼0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
田野0.1%
0.1%
0.1%
頼母0.1%
0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いつものように、おかあさんは、洋服屋ようふくやへこられて、こんどは、せい一が、新学期しんがっきからるためのあたらしいふくを、おたのみなさったのでした。
窓の内と外 (新字新仮名) / 小川未明(著)
彼自身、二回も雪中を冒して、柳ヶ瀬、賤ヶ嶽などの境を巡視しているように、彼はまた自然をも歳月をもたのみとはしていなかった。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
らねえでどうするもんか。しげさん、おめえのあかしの仕事しごとは、ぜにのたまるかせぎじゃなくッて、色気いろけのたまるたのしみじゃねえか」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
三人の人間は、ある者は肉体に血紫色の菊の花を着け、ある者は情感の喪服に身をつつんで、それぞれに静穏な秋の日をたのしんでゐた。
青いポアン (新字旧仮名) / 神西清(著)
そしてロチスターさんは、さうされるのが大層好きらしく、またその惠まれたたのしみを感謝してる樣子だつた。これは見られたかな?
持し其翌年女子一人出生しければ夫婦ふうふの喜び云ばかりなく其名をおかうつけ兩人の中のかすがひと此娘お幸が成人するを明暮あけくれたのしみくらしけるとぞ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
前の頃は寢牀ねどこへ入つて眠りつく前に、今夜もあすこへ行けるんだなと、ぼんやりたのしいあすこを考へながら、枕にしつかり頭を埋めたものだつた。
砂がき (旧字旧仮名) / 竹久夢二(著)
強さのない所に、憑しさは出て来ない。真の文学と信じ、その表現する所が、吾々の規範に出来るとたのむ気持ちにはなれない。
私が日本に帰った時(正岡はもう死んで居た)編輯者へんしゅうしゃの虚子から何か書いてれないかとたのまれたので、始めて『吾輩は猫である』というのを書いた。
処女作追懐談 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
我れ神をおそるる事に依頼たのみ、我れ神の道を守る事にのぞみを置く、わが敬虔わが徳行これわが依頼む処わが望のかかる所なりと。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
つく/″\静かに思惟しゆゐすれば、我憲清のりきよと呼ばれし頃は、力を文武の道につからし命を寵辱のちまたに懸け、ひそかに自ら我をばたのみ、老病死苦のゆるさぬ身をもて貪瞋痴毒とんじんちどくごふをつくり
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
今の呼び方では群馬県多野たの郡入野村字馬庭。字である。戸数は二百戸ほど。高崎から上信じょうしん電鉄でちょッとのところである。
たのしくもないのに笑ったり、腹も立たないのにおこったり、こんな講壇の上などに立ってあなた方から偉く見られようとしたりするので、これはある程度まで成功します。
おはなし (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
与次郎に切符の販売かたを何枚たのまれたのかと聞くと、何枚でも売れる丈たのまれたのだと云ふ。あまり売れぎて演芸場に這入はいり切れない恐れはないかと聞くと、すこしはると云ふ。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
そうした彼らを見ていると彼らがどんなに日光をたのしんでいるかがあわれなほど理解される。とにかく彼らが嬉戯きぎするような表情をするのは日なたのなかばかりである。
冬の蠅 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
女ばかりのアパートはその部屋の中まで這入つてゆけるし、調理臺の上に置いてかへる例になつてゐたが、兄はそこで女達から近所の使ひまでたのまれ、その用向きをしてやつてゐた。
めたん子伝 (旧字旧仮名) / 室生犀星(著)
が、折角せっかくたのみとあってればなんとか便宜べんぎはかってげずばなるまい。かく母人ははびと瀑壺たきつぼのところへれてまいるがよかろう……。
それから早速さっそくひとたのんで、だんだん先方せんぽう身元みもとしらべてると、生憎あいにくおとこほう一人ひとり息子むすこで、とても養子ようしにはかれない身分みぶんなのでした。
あたしの解釈では、くさ草紙の人物、環菊のお田之たのさんのように、これは生きた人間が田之助ぶっているのだろうと思った。
幕末頃のくさ草紙には、俳優田之助が人気があったからか、小意気こいきな水茶屋の女なぞに環菊かんぎくのお田之たのとかなんとか書いてあったほどだから、俳名の曙山も目からくる文字の上でのおなじみだった。
だから一般家庭の青年の誰もが享樂たのしむことのできる青年期の誇りに充ちた自由な輝かしい幸福は圭一郎には惠まれなかつた。
業苦 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
瑞暲ずいしょう北宝ほくほうも見えざるを以て、或は昨夜熊害のたの馬匹にも及ぼす事あるかとて、王藏に命じて尚馬匹を集めて調査するに、瑞暲北宝両種馬しゅばの見えざるをもって深く案じたるも
関牧塲創業記事 (新字新仮名) / 関寛(著)
今や「平和」なる一孩子がいし、世に出づ。知悉しりつくす、前途茫々、行路峭※せうかくたるを。大喝迷霧をはらふは吾人の願ふ所にあらず、一点の導火となりて世の識者を動かさん事こそ、吾人が切にみづかたのむところなれ。
「平和」発行之辞 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
まねぎあれと申故左樣なら御苦勞ながら斯樣々々かやう/\に致して招き置ん程に何分御頼たのみ申と約束して立歸り九助は伯父をぢに向ひ折惡敷をりあしく先方が留守るすにてわからざれども久々ひさ/″\家内の者村中の世話になりし事ゆゑ名主組頭親類しんるゐ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
雑魚ざこの心をたのみつつ。
山羊の歌 (新字旧仮名) / 中原中也(著)
そこで勢い他の力に頼って一日の安きをたのむようになる。その結果は亡国。朝鮮はこれをやって、とうとうああいう末路を見た。しかしこれを以てただちに侵略的の意味に誤解されては甚だ困る。
汝今日の狂喜は他日汝の裏に熟して荘重深沈なるよろこびと化し汝の心はまさにたのしき千象の宮、静かなる万籟ばんらいの殿たるべし。
小春 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
源が歌う声えまさりつ。かくて若き夫婦のたのしき月日は夢よりも淡く過ぎたり。独子ひとりご幸助こうすけ七歳ななつの時、妻ゆりは二度目の産重くしてついにみまかりぬ。
源おじ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
而して某まさに炎々赫赫、寵をたのみて悔ゆるなく、召対しょうたいまさ闕下けつかに承け、萋斐せいひすなわち君前に進む。委蛇いいわずかに公より退けば、笙歌已に後苑に起る。声色狗馬せいしょくくば、昼夜荒淫、国計民生、念慮に存ずるなし。
続黄梁 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
其の事をちびり、ちびり思い出しては独り嬉しい、甘い思い出をたのしんでいたが、斯うち壊されて、荒されて見ると大事にしまっていたとて詰らぬことだ。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
ここらあたりにもまた沢山たくさんの湯がわいておる。湯坪ゆつぼという村にはすじ湯、大岳おおたけ地獄、疥癬ひぜん湯、河原の湯、田野たのという村には星生ほっしょうの湯、中野の湯、かんの地獄、うけくち温泉というのがある。
別府温泉 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
京都大学の講師富岡謙蔵氏は、長らく病気でせつてゐる。幾人いくたりかその道の博士をたのんで診ては貰つたが、一向にくならない。
枕山は出遊の途次結城を過ぎ請わるるがままに、『論語』の「学ンデしこうシテ時ニコレヲ習フマタたのシカラズヤ。」
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
それでも身躰からだいたいがれるほどならばと果敢はかなきことをも兩親ふたおや頼母たのもしがりぬ。
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
(六四)君子くんしをはりてしようせられざるをにくむ。(六五)賈子かしいはく、『(六六)貪夫たんぷざいじゆんし、(六七)烈士れつしじゆんし、(六八)夸者くわしやけんし、衆庶しうしよ(六九)せいたのむ』