“知悉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちしつ91.2%
しりつく5.3%
のみこ1.8%
のみこま1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
十数年の生活を、都人の中で送り、摂関家の何たるものか、朝廷のどういうものかを、地方人としては、知悉ちしつしている人間である。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ここへ来て見ると、人と牛との生涯がほとんど混り合っているかのようである。この老爺は、牛が塩をめて清水を飲みさえすれば、病もえるということまで知悉しりつくしていた。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
あわてて火鉢の前にしょうずる機転の遅鈍まずきも、正直ばかりで世態知悉のみこまぬ姿なるべし。
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
周章て火鉢の前に請ずる機転の遅鈍まづきも、正直ばかりで世態知悉のみこまぬ姿なるべし。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)