“よろこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヨロコ
語句割合
35.3%
35.0%
11.3%
10.1%
1.5%
1.2%
1.2%
1.0%
0.8%
0.6%
0.4%
0.3%
歓喜0.2%
0.2%
歡喜0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
受け御手當金てあてきん百兩と御墨附おすみつき御短刀までのち證據しようことて下されしことちく物語ものがたればお三ばゝは大いによろこび其後は只管ひたすら男子の誕生たんじやうあらんことを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
このはなし但馬守たじまのかみが、與力よりきからいて、一そう玄竹げんちくきになつたのであつた。それからもうひとつ、玄竹げんちく但馬守たじまのかみよろこばせた逸話いつわがある。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
あんなことをいって、人をよろこばせておきながら、逃げてしまうのではなかろうか。城太郎は、不安になって、藪の中から首を出した。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また突然にこの玉鬘を見せた時のよろこびぶりも思われないでもない、極度の珍重ぶりを見せることであろうなどと源氏は思っていた。
源氏物語:26 常夏 (新字新仮名) / 紫式部(著)
母公はただもうほくほくよろこびぬいている。孫権はわれとわが心をしつぶして、玄徳に対して起る尊敬や畏れをいて戒めていた。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
人生の、ひとつの、より輝かしい時期じきが、私にはじまつたと思つた——花やよろこびと共に、荊棘いばらや辛勞をも受けるであらう時期。
所詮つまり周三がお房をよろこぶ意味が違つて、一ぶつ體が一にんの婦となり、單純たんじゆんは、併し價値かちある製作の資れうが、意味の深い心のかてとなつて了つた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
故に其必要とする快楽に於ても亦た、単に耳目をよろこばすといふのみにては足らぬ様になるなり。
右に折れて下り気味に一町ばかり行くと、広い鞍部が竜バミ谷の方面へ豁然と開けて、程よく配置された若い唐松の林などが目をよろこばせる。
秩父の奥山 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
志貴皇子しきのみこよろこびの御歌である。一首の意は、巌の面を音たてて流れおつる、滝のほとりには、もうわらびが萌え出づる春になった、よろこばしい、というのである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
子、南子なんしを見る。子路よろこばず。夫子ふうしこれちかいて曰く、われよからぬところあらば、天之をてん、天之をてんと。(雍也、二八)
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
嘉享かきやう 盛遇せいぐうよろこび、尽瘁じんすゐ純誠じゆんせいつくす。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
弟がつまみ上げたる砂を兄がのぞけば眼もまばゆく五金の光を放ちていたるに、兄弟ともども歓喜よろこび楽しみ、互いに得たる幸福しあわせを互いに深く讃歎し合う
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
それ律は大法を設け、礼は人情にしたがう。民をととのうるに刑を以てするは礼を以てするにかず。それ天下有司に諭し、務めて礼教をたっとび、疑獄をゆるし、朕が万方ばんぽうともにするをよろこぶの意にかなわしめよと。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
かれその父大山津見の神に乞ひに遣はしし時に、いたく歡喜よろこびて、その姉石長いはなが比賣を副へて、百取ももとり机代つくゑしろの物を持たしめて奉りしき。
ここに天の宇受賣白さく、「汝命いましみことまさりてたふとき神いますが故に、歡喜よろこわらあそぶ」と白しき。
煙草たばこに気が附いた時鏡子はい事をしたと思つた。めた事をあんなに良人をつとからよろこばれた煙草たばこだからと、さう思ふのであるが水色の煙が鼻の前になびくのを見るとへ難くなつて座を立つた。
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
百姓等ひやくしやうらいそがしくわらたわらんでこめれてはる以來いらい報酬はうしう目前もくぜんんでよろこぶのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
太子の御母間人はしひと太后が崩御になり、その明年即ち推古天皇の三十年正月二十二日に、太子が御病気になられて、食事をよろこび給わず、太子の正妃
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
帰郷中、妻の出産と共に、座食をよろこばれず、百姓仕事を手伝っては見たが、圧迫の感に堪え得ずして上京。建築人夫、土工人夫等の、全く筋肉労働者の群に投じて約一カ年を送る。
簡略自伝 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
かく赫耀かがやきながら幾度も転生うまれかわる中、梵授王の世に、婆羅尼斯城の婬女に生まれ賢善と名づけ、顔容端正人の見るをよろこぶ。ところでかねて王のしゅうとと交通した。
詠じて「想見当年詩道盛。我欽享保老才人。」〔想見ス当年ノ詩道盛ンナルヲ/我ハよろこブ享保ノ老才人〕となし重ねて服部南郭を追慕している。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
残暑かえって厳しき折柄いよいよ御清健のことと拝察よろこたてまつり候。