“貴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とうと37.1%
たっと23.7%
たふと8.2%
あて6.5%
たか5.6%
たつと3.9%
2.2%
たっ1.7%
あで1.7%
アテ1.3%
ムチ0.9%
とう0.9%
たつ0.9%
たつとき0.9%
タット0.9%
0.4%
たうと0.4%
たっとき0.4%
たふとき0.4%
とお0.4%
とほと0.4%
0.4%
アデ0.4%
タフト0.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女は泣きながら彼の首に飛びついた。クリストフはその純な愛情のとうとさを感じた。彼はどんなにか慰めてもらいたかった。彼は彼女を抱擁した。
わたくして、これはきっととうとかみさまだとさとり、丁寧ていねい御挨拶ごあいさついたしました。
かしこきあたりの御事は申すも畏し、一般の華族と富豪とかいう者は、元来非常に見識をたっとぶものであるが、それが今ではすたれて来た。
東京人の堕落時代 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
詩ハ淡雅たんがたっとブトイヘドモマタ郷野きょうやノ気有ルベカラズ。いにしえ応劉鮑謝李杜韓蘇おうりゅうほうしゃりとかんそ皆官職アリ。
小説作法 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
人は理想あるが故にたふとかるべし、もし実在の仮偽なる境遇に満足し了る事を得るものならば、吾人は人間の霊なる価直かちを知るに苦しむなり。
一種の攘夷思想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
ロミオとても其通そのとほり、ロミオでなうても、てゝも、その持前もちまへのいみじい、たふととくのこらう。
背後うしろに……たとへば白菊しらぎくとなふる御厨子みずしうちから、天女てんにょ抜出ぬけいでたありさまなのは、あてに気高い御簾中である。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
山はずっしりとおちつき、野はおだやかにうねって居る。こうして居て、何の物思いがあろう。このあてな娘御は、やがて後をふり向いて、山のなぞえについて、次第に首をあげて行った。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
かのみたりの女、姿にきはのさらにすぐれてたかきをあらはし、その天使の如き舞のしらべにつれてをどりつゝ進みいでたり 一三〇—一三二
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
晏子こたえて「おおせの通りで御座ります。近来はようの価がたかく、の価がやすくなりましたように存じまする」と申上げた。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
つまりやまたかいばかりがたつといのではなく、しげつてゐるので本當ほんとうたつといのです。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
吾が恋人の恋人を拝まんとてここに来にける満枝の、意外にも敵のおのれよりわかく、己より美く、己より可憐しをらしく、己よりたつときを見たるねたさ、憎さは
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「なにを。証拠はちゃんとあるじゃ。また帳面にもっとるじゃ。さまの悪いおののあとのついた九十八の足さきがいまでもこの林の中にちゃんと残っているじゃ。」
かしわばやしの夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「おい猪の、おらがゐるのがさんには見えんのか。」と、旦那は猪之介の背中から怒りの聲を浴せかけた。
兵隊の宿 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
ただたっとい名家の手にならないのが遺憾いかんであるが、心の中はそう云う種類のと同じく簡略にでき上っているとしか僕には受取れなかった。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
阿諛あゆと権謀の周囲で、離れてはじめてたっとさのわかるのはまことだけだ。
九条武子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
あでなる女君をんなぎみよ、なつかしき身振みぶりもて、
失楽 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
あでなり、大苑生花いくはなついばみつつ、
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
山はづゝしりとおちつき、野はおだやかに畝つて居る。かうして居て、何の物思ひがあらう。このアテな娘は、やがて後をふり向いて、山のなぞへについて、次第に首をあげて行つた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
山はづつしりとおちつき、野はおだやかに畝つて居る。かうして居て、何の物思ひがあらう。このアテな娘は、やがて後をふり向いて、山のなぞへについて、次第に首をあげて行つた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
丹波の道主ムチが言うのに、ひぬま(氷沼)の……というふうの修飾を置くからと見ると、ひぬまの地名は、古くあったのである。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
丹波の道主ムチを言ふのに、ひぬま(氷沼)の……と言ふ風の修飾を置くからと見ると、ひぬまの地名は、古くあつたのである。
水の女 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
いわゆる扶桑ふそう伝説はすなわちこれで、多分は太陽の海を離るる光景の美しさとうとさから、導かれたもののごとく私たちは推測している。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
鮮やかなる事錦をあざむくに至って生きて甲斐かいある命はとうとい。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
自分じぶんつてゐたときよりはたしかに十ばい以上いじやうたつといしなやうながめられただけであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
たゞ平岡と事を決する前は、麺麭パンために働らく事をうけがはぬ心を持つてゐたから、あによめ贈物おくりものが、此際このさい糧食としてことに彼にはたつとかつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
○そも/\金銭のたつときこと、魯氏ろし神銭論しんせんろんつくしたれば今さらいふべくもあらず。
○そも/\金銭のたつときこと、魯氏ろし神銭論しんせんろんつくしたれば今さらいふべくもあらず。
「古語にいう。——シュタットケレバ臣栄エ、主憂ウル時ハ臣辱メラルと。弟には弟の主君あり、私には私の主君がありますから」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「知らないか。——兵ハ神速シンソクタットブ——という。みだりに舌の根をうごかして、わが士気を惑わすな!」
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「およしだって、んたは私になんでも御よしと云う事は出来ないと思ってらっしゃい。エエそうだ私は世の中の男をおどしてビックリさせて頓死させるために生れて来たんですもの——」
お女郎蜘蛛 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
たまか、黄金こがねか、にもたうと宝什たからひそんで、群立むらだつよ、と憧憬あこがれながら
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
昔孔子は富とたっときとは人の欲するところなりと言われたが、黄金万能の今日の時勢では、富者すなわち貴人である。
貧乏物語 (新字新仮名) / 河上肇(著)
熊は飼犬かひいぬのやうになりてはじめて人間のたふとき事をり、谷間たにあひゆゑ雪のきゆるも里よりはおそくたゞ日のたつをのみうれしくありしに
何ものか見えないものに守護されているとおとさがあふれていた。
微笑 (新字新仮名) / 横光利一(著)
いざ汝して知るべし、人うけがひて神また肯ひかくして誓ひ成るならんには、そのいととほときものなることを 二五—二七
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
今の大隈様おほくまさんだの、島田様だのつてエライ方々が、皆ンなそろつ御退おさがりになりましてネ、其時山木様も一所に役を御免おやめになつたのです、今まで何百ツて云ふい月給を頂いて居らつしやいましたのが
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
だから、クハの家に、奴隷ヤツコになつて住みこんだイニシヘアデびともあつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
特ニ、闘犬ノ鎌倉ニ集マルモノ数千匹。名犬ハ税トシテモタフトマレ、一匹ノ価、百貫ヲ呼ブモアリ、武門コトゴトク、犬ヲ繋ギ、犬ニ仕へ、日、暮ルレバ又、宴楽アルノミ。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)