“とお”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:トオ
語句割合
29.6%
29.5%
13.2%
12.8%
6.7%
十歳5.5%
0.7%
十個0.4%
十箇0.2%
拾歳0.2%
0.2%
十年0.1%
十才0.1%
0.1%
0.1%
登袁0.1%
経過0.1%
貫通0.1%
0.1%
0.1%
通用0.1%
0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そしていきなりおひめさまにとびかかって、ただ一口ひとくちべようとしました。おひめさまはびっくりして、とおくなってしまいました。
一寸法師 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
「そら、どらねこがきた。」といって、かおすとみずをかけたり、いたずらっは、そばをとおると、小石こいしひろってげたりしました。
ねこ (新字新仮名) / 小川未明(著)
同じところに永く入れて置くと、たとい洋服だの襯衣シャツだのをとおしてでも、ラジウムの近くにある皮膚にラジウムけをしょうずるからだ。
柿色の紙風船 (新字新仮名) / 海野十三(著)
この人はどんな朗らかにとおるような空の下に立っても、四方から閉じ込められているような気がして苦しかったのだそうである。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
むかしあるところに、お百姓ひゃくしょうのおとうさんとおかあさんがありました。夫婦ふうふあいだにはとおになるかわいらしい女の子がありました。
山姥の話 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
だが俺は、いくら貴様が、入壇したからといっても、まだ乳くさい十歳とおやそこらのはなれを、一人前の沙門しゃもんとは、認めないのだ。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「やや、脱毛ぬけげからしたた生血なまちは」よろよろと起きあがって、「一念とおさでおくべきか」
南北の東海道四谷怪談 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
へいお入来いでなさいまし是は何うも御免なさいまし、誠に有難う、其処そこに札が附いてます、一帖幾らとして有りますへい半紙は二十四文で、駿河するが半紙は十六文、メンチは十個とおで八文でげす
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「あなたは、ニースへ着いたら、拾歳とお二十歳はたちも若くなった。もう泣きませんね。」
モルガンお雪 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
亭主は鳩尾みぞおちのところを突きとおされる、女房は頭部あたまに三箇所、肩に一箇所、左の乳の下をえぐられて、たおれていたその手に、男の片袖をつかんでいたのだ
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
私とはたった十年とおしかちがいはないのだが——それらがみんな今更大きな誤りだったように思われて……私はだんだん、したたか酔っぱらってしまった時のように
父を失う話 (新字新仮名) / 渡辺温(著)
私は十才とおにならない小耳にも、よく父が
馬「おもり物でもなんでも少しの間願います、返せば宜うございましょう、今お供物を頂きます、其の替り日本にほんへ帰れば一つをとおにしてお返し申しますから、頂戴」
ぼくがいくときは、となりとくちゃんも、いっしょにいくというんだ。二人ふたりでなら、うちのおとおさんもゆるしてくださるとおもっている。
波荒くとも (新字新仮名) / 小川未明(著)
次にタケカヒコの王は、讚岐の綾の君・伊勢の別・登袁とおの別・麻佐のおびと・宮の首の別等の祖先です。アシカガミワケの王は、鎌倉の別・小津の石代いわしろの別・漁田すなきだの別の祖先です。
あるいは戯造か、さもなければ暗夜に墓地などを経過とおるとき、恐怖のあまり一像を思い出だすかによるものにて、決して真の怪しきものあるべき理なし。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
岸本は節子に珠数ずずを贈った。幾つかの透明な硝子のたまをつなぎ合せて、青い清楚せいそ細紐ほそひも貫通とおしたもので、女の持つ物にふさわしく出来ていた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
何ものか見えないものに守護されているとおとさがあふれていた。
微笑 (新字新仮名) / 横光利一(著)
冷※寒烟路自賒 冷※寒烟れいちょうかんえん みちおのずからとお
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
デップリした歳よりはずっと若く見える大男で、機関庫の人々の間ではもろに「オサセン」で通用とおっていました。
とむらい機関車 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
雨夜にはだれあってここをとおる者もなかりしが、ある人よんどころなき用事ありて、雨夜にこの橋を渡り、ものすさまじく思いし折から、たちまち向こうより頭長く
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)