“顔”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方(ふりがな)割合
かお68.9%
がお9.9%
かんばせ6.0%
かほ5.1%
つら3.8%
がほ2.4%
かん0.9%
0.7%
かんば0.4%
そっぽ0.4%
(他:9)1.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いますと、たけりきっていたねこぐんもねずみのぐんも、おとなしくなって、和尚おしょうさんのかおました。
猫の草紙 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
自分じぶんうちねこが、近所きんじょうちへいってさかなをくわえてきたのをてもらぬかおをしていました。
少年の日の悲哀 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「さあくしてみますが、そのへんのことはわかりかねます。」と、不安ふあんかおつきをして獣医じゅういこたえました。
おじいさんの家 (新字新仮名) / 小川未明(著)
のみならず、筒袖つつそで、だんぶくろ、それに帯刀の扮装いでたちで、周囲をいましがおな官吏が駕籠のそばに付き添うているからで。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
林のごとき槍、鉄砲の流れ、馬じるし、小姓組の華やかな一群、黄母衣隊きほろたいなどの中に、一つ、にやにや笑っているあかがおがあった。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
渠はその公判のなんたるを知らざるがごとし。かたわらにいたる旅商人たびあきゅうどは、卒然われがおくちばしれたり。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
罪の父はただひと目、御身のかんばせを見たいと切望するが、その願いも今はもうむなしき夢と諦めなければならないのかもしれない、ああ
蠅男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
と、横へ取ったは白鬼はっきの面。端麗にして威厳あり、眉美しく、目の優しき、そのかんばせ差俯向さしうつむけ、しとやかに手をいた。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
三人奇異の思いをなすうち、が手を触れしということ無きに人形のかずきすらりと脱け落ちて、上﨟じょうろうかんばせあらわれぬ。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
またことにものなつかしい、あのおかしなかほはやくいつて見たいなと、さうおもつて、まどをついてのびあがつて
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
少時しばらくすると、また洗面所せんめんじよどあから、ひよいとかほしてのぞいた列車れつしやボーイが、やがて
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それはございません。)といひながらたゝきもしないですゞしいわしかほをつく/″\た。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わたしこれより御傍おそばさらず御看病致しましょとえば七蔵つらふくらかし、腹のうちには余計なと思いなが
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
姉たちがすわるにせまいといえば、身を片寄せてゆずる、彼の母は彼を熟視して、奈々ちゃんはつら構えからしっかりしていますねいという。
奈々子 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
もし僕の願が叶わないで以て、大哲学者になったなら僕は自分を冷笑し自分のつらに『いつわり』の一字を烙印らくいんします
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
からす野犬のいぬの寄るやうに、何物をかさががほにうろついてゐる人などが、たがひに顔を見合せぬやうにして行き違ふだけで
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
わらつた。が、ふと、あせばんだあかがほの、元気げんきらしい、わかいのが、くちびるをしめて……真顔まがほつて、
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
むつとがほをして見せるに、野沢さんは本当にどうかあそばしていらつしやる、何がお気に障りましたのとお縫はうつくしい眉にしわを寄せて心のしかねるてい
ゆく雲 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
前庇まえびさし広く飾なきぼうぶりて、年は十七、八ばかりと見ゆるかんばせ、ヱヌスの古彫像をあざむけり。
うたかたの記 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
嬋娟せんけんたる花のかんばせ、耳の穴をくじりて一笑すれば天井から鼠が落ち、びんのほつれを掻き立ててまくらのとがをうらめば二階から人が落ちる。
肝心の水谷八重子みずたにやえこの月のかんばせもしばしばその前方の心なき帽子の雲に掩蔽えんぺいされるのであった。
自由画稿 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
それほど尊い女の誠を五百石で買ったと思えばやすいもので、ちっとも惜しいことはあるまいと、彼女は誇りに言い放してお時を驚かした。
箕輪心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「おお、其方そのほうか。」と、権右衛門は一方の眼を誇りひからせた。「先刻は大儀じゃ。姫も家来もこの通りじゃ。」
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
彼女に対して無礼を働いたばかりでなく、頼長は誇りに、こんなことを口走ったというのである。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
かんばセを緑に染めて人きた
六百句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
「それが一と渡り済んだ後で、今度こそは、このクラブ始まって以来の、最も魅力ある催をいたし度いと思います。——それは此処に集まられた十人の婦人会員達、私の家内を加えて十一人の婦人方に、そのヴェールを取り払って、玉のかんばせを我々男共に拝見さして頂き度いということであります」
法悦クラブ (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
「応さ、違わなくてか。お前さんとこへ出向いた元七は、寸の伸びたそっぽに切れ長の細え眼——。」
矢文の天誅はまやかしだ。なあ、真正の犯人がなんでわざわざ己が字を残すもんけえ。土台、あの矢が弓で射たもんなら、ああ着物を破いちゃあ身へ届くわけがねえ。それに、弓ならあんなに汚なく血が出やしねえや。そっぽだって、もちっと綺麗に、ゆがんじゃいねえはず。
と独り喜悦よがりの助平づら、老婆は歯朶はぐきき出して、
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
やす ピポオつて好かんやつ、そぎやん時ばつかり、役人づらして……。
牛山ホテル(五場) (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
ひろき現世うつしよにさまよえるうつくしさのほのかなるおもよ、
ウスナの家 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
眼もて見るにあまりまばゆきうつくしさのやさしきおもよ、
ウスナの家 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
が、十一の姫ばかりは、さすが各目てんでに名を恥じて、落ちたる市女笠、折れたる台傘、飛々とびとびに、せなひそめ、おもておおい、膝を折敷きなどしながらも、嵐のごとく、中の島めた群集ぐんじゅ叫喚きょうかんすさまじき中に、くれないの袴一人々々、点々として皆とどまった。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「……がんの自殺死体のあったのは、あそこだ。われわれは四五メートル離れたこのへんにかたまっていた。これは、お前方の提供した写真にも、ちゃんとそのように出て居る」
鬼仏洞事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
がんの身体は、まるで目に見えない板塀いたべいに突き当ったように、急に後へ突き戻された。
鬼仏洞事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ひたひ真四角まつしかくはさまれた、それで堪忍かんにんをして追放おつぱなしたんださうなのに、けてると
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
先刻御見うけ申候通りニ、大兄の反したまふよりママ隊壮士三四等、ときの声を出し、ゑい/\と押来り、くおふるに女軍吾本ママお打破り其声百雷の(如)く、大兄此時ニもれたまふて、地下に吾に何の御カホを見セたまふや。
と言うのはつまり、いよいよ生きた商品を持ちこむに先立ち、まず斥候といった形で、無害でゆうもらすな海の人々の日用品——それも陸での概念とは大分違うが——を詰めたケイスと、何食わぬフェイスとをぶら提げて、あたらしく入港して来た船へ、検疫が済むが早いか最初の敬意を払いにゆく。
それについてそのメンモクのお手本は錦絵の通りにしますと関羽が団十郎、張飛が左団次、玄徳が円蔵
押絵の奇蹟 (新字新仮名) / 夢野久作(著)