“顔”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方(ふりがな)割合
かお67.2%
がお10.5%
かんばせ6.5%
かほ4.9%
つら4.0%
がほ2.4%
かん1.0%
0.8%
かんば0.4%
そっぽ0.4%
(他:9)1.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“顔”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)51.2%
文学 > 日本文学 > 小説 物語3.2%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
老人ろうじんは、ふとんをなみうたせて、しゃっくりをしていました。そして、海蔵かいぞうさんのかおると、
牛をつないだ椿の木 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
わたくし足元あしもときたり、その無邪気むじゃきな、ほがらかなかおみをたたえて
まゆひそめて、吐きだすように云ったのは、あかがおの、でっぷり肥った川波船二かわなみふねじ大尉だった。
恐しき通夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ひげを長く、頬骨ほおぼねが立って、眼をなかば開いた清三のがおは、薄暗いランプの光の中におぼろげに見えた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
臣子の分として、九原きゅうげんもと、板倉家累代るいだいの父祖にまみゆべきかんばせは、どこにもない。
忠義 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
と扇をきりりと袖を直す、と手練てだれぞ見ゆる、おのずから、衣紋の位に年けて、瞳を定めたそのかんばせ
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
負惜まけをしみをつたものゝ、家来けらいどもとかほ見合みあはせて、したいたも道理だうり
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
もうはなからけむを出すのがいやになつたので、腕組うでぐみをして親爺おやぢかほながめてゐる。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
——土耳古の鼻をめた奴だ、白百合二朶ふたつの花筒へつら突込つっこんで、仔細しさいなく、ひざまずいた。
もし僕の願が叶わないで以て、大哲学者になったなら僕は自分を冷笑し自分のつらに『いつわり』の一字を烙印らくいんします
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
われがほおとがひ掻撫かいなづれば、例の金剛石ダイアモンド燦然きらりと光れり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
丁度そこへ来て、座りもせず、御辞儀もせず、とぼがほに立つた小娘は、斯細君の二番目の児である。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
前庇まえびさし広く飾なきぼうぶりて、年は十七、八ばかりと見ゆるかんばせ、ヱヌスの古彫像をあざむけり。
うたかたの記 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
肝心の水谷八重子みずたにやえこの月のかんばせもしばしばその前方の心なき帽子の雲に掩蔽えんぺいされるのであった。
自由画稿 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
「おお、其方そのほうか。」と、権右衛門は一方の眼を誇りひからせた。「先刻は大儀じゃ。姫も家来もこの通りじゃ。」
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
それほど尊い女の誠を五百石で買ったと思えばやすいもので、ちっとも惜しいことはあるまいと、彼女は誇りに言い放してお時を驚かした。
箕輪心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
かんばセを緑に染めて人きた
六百句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
「それが一と渡り済んだ後で、今度こそは、このクラブ始まって以来の、最も魅力ある催をいたし度いと思います。——それは此処に集まられた十人の婦人会員達、私の家内を加えて十一人の婦人方に、そのヴェールを取り払って、玉のかんばせを我々男共に拝見さして頂き度いということであります」
法悦クラブ (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
「応さ、違わなくてか。お前さんとこへ出向いた元七は、寸の伸びたそっぽに切れ長の細え眼——。」
矢文の天誅はまやかしだ。なあ、真正の犯人がなんでわざわざ己が字を残すもんけえ。土台、あの矢が弓で射たもんなら、ああ着物を破いちゃあ身へ届くわけがねえ。それに、弓ならあんなに汚なく血が出やしねえや。そっぽだって、もちっと綺麗に、ゆがんじゃいねえはず。
と独り喜悦よがりの助平づら、老婆は歯朶はぐきき出して、
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
やす ピポオつて好かんやつ、そぎやん時ばつかり、役人づらして……。
牛山ホテル(五場) (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
ひろき現世うつしよにさまよえるうつくしさのほのかなるおもよ、
ウスナの家 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
眼もて見るにあまりまばゆきうつくしさのやさしきおもよ、
ウスナの家 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
が、十一の姫ばかりは、さすが各目てんでに名を恥じて、落ちたる市女笠、折れたる台傘、飛々とびとびに、せなひそめ、おもておおい、膝を折敷きなどしながらも、嵐のごとく、中の島めた群集ぐんじゅ叫喚きょうかんすさまじき中に、くれないの袴一人々々、点々として皆とどまった。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
がんの身体は、まるで目に見えない板塀いたべいに突き当ったように、急に後へ突き戻された。
鬼仏洞事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「……がんの自殺死体のあったのは、あそこだ。われわれは四五メートル離れたこのへんにかたまっていた。これは、お前方の提供した写真にも、ちゃんとそのように出て居る」
鬼仏洞事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ひたひ真四角まつしかくはさまれた、それで堪忍かんにんをして追放おつぱなしたんださうなのに、けてると
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
先刻御見うけ申候通りニ、大兄の反したまふよりママ隊壮士三四等、ときの声を出し、ゑい/\と押来り、くおふるに女軍吾本ママお打破り其声百雷の(如)く、大兄此時ニもれたまふて、地下に吾に何の御カホを見セたまふや。
と言うのはつまり、いよいよ生きた商品を持ちこむに先立ち、まず斥候といった形で、無害でゆうもらすな海の人々の日用品——それも陸での概念とは大分違うが——を詰めたケイスと、何食わぬフェイスとをぶら提げて、あたらしく入港して来た船へ、検疫が済むが早いか最初の敬意を払いにゆく。
それについてそのメンモクのお手本は錦絵の通りにしますと関羽が団十郎、張飛が左団次、玄徳が円蔵
押絵の奇蹟 (新字新仮名) / 夢野久作(著)