“錯覚”のいろいろな読み方と例文
旧字:錯覺
読み方(ふりがな)割合
さっかく97.6%
さくかく2.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このあたりには今も明治時代の異国情調が漂っていて、ときによると彼自身が古い錦絵にしきえの人物であるような錯覚さっかくさえ起るのであった。
人造人間事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ふたりの消息は、依然としてなぞであった。求め得たものは、そういう偶然が起こさせる錯覚さっかくと、吉運をおびやかす疑惑、それだけである。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それはあり得べき事か、またはY——の錯覚さっかくであるか、それはこの物語がすんだあとで貴方は当然私に答えて下さらなければならないのです。
壊れたバリコン (新字新仮名) / 海野十三(著)
と気がついたのは、すでにくうを一撃してからで、それを当の敵である前髪の飛躍と錯覚さっかくしてあわてたのは、彼ら自身も不覚を認めたらしく、
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けれど、この男の見届けた事実に相違はなく、和田峠から追ってきた自分たちの眼が錯覚さっかくをおこしているのだとは、今にいたっても気がつかない。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さうした、錯覚さくかくで、富岡は、今朝、このまゝゆき子と此の船へ乗れたなら、どんなにかたのしい船旅だつたらうと思へた。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
何か収穫があるやうな錯覚さくかくで、日々を生きてゐるだけの自分が、ずるい人間のやうにも考へられて来る。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)