“緘黙”のいろいろな読み方と例文
旧字:緘默
読み方割合
かんもく81.8%
しじま6.1%
シヾマ6.1%
しゞま3.0%
シジマ3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
基督クリスト方伯つかさの前に立てる時も又同じ。彼等は何事をも自らのために弁ぜざりき。然も其緘黙かんもくけだしこの世に於ける最大の雄弁たりし也。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
四辺あたりさびしいので、色々な物音が耳に響く。ひなびて長閑のどかな鶏の声。あらゆる鳥の音。子供の麦笛むぎぶえ。うなりをうって吹く二百十日の風。おとなくして声ある春の雨。音なく声なき雪の緘黙しじま
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
緘黙シヾマを守る岩・木・草などに開口カイコウさせようとしても、物言はぬ時期があつた。其間は、其意志の象徴としてほ(又はうら)を出さしめる。
だが山は、忽ち一時の騒擾から、元の緘黙しゞまをとり戻してしまつた。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
だが、山は、タチマチ一時の騒擾から、元の緘黙シジマに戻つてしまつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)