“群集”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぐんじゅ19.3%
ぐんしゅう19.3%
ぐんじゆ14.0%
ぐんしふ10.5%
ひとごみ7.0%
クンジユ5.3%
くんじゆ3.5%
ぐんじゆう3.5%
〔くん〕じゆ1.8%
かたま1.8%
くんじゅ1.8%
ぐんしゆう1.8%
ぐんじふ1.8%
ひとだかり1.8%
むれ1.8%
むれつど1.8%
クラウド1.8%
マッス1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この時、群集ぐんじゅ押分おしわけて、捫着もんちゃくの中へ割って入ったのは、駐在所の塚田つかだ巡査。年のわかい、色の黒い、口鬚くちひげの薄い、小作りの男であった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ただその周囲の処に人がドヤ/″\群集ぐんしゅうして居るだけである。れゆえ大きな声を出して蹴破けやぶって中へ飛込とびこみさえすれば誠に楽な話だ。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
既にして群集ぐんじゆ眸子ぼうしひとしくいぶかしげに小門の方に向へり、「オヤ」「アラ」「マア」篠田長二の筒袖姿忽然こつぜんとして其処に現はれしなり
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
をどり周圍しうゐにはやうや村落むら見物けんぶつあつまつた。混雜こんざつして群集ぐんしふすこはなれて村落むら俄商人にはかあきんどむしろいて駄菓子だぐわしなし甜瓜まくはうり西瓜すゐくわならべてる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
三人は息せき駆け出して往つたが、出て来る群集ひとごみのなかには加藤男らしいものは影さへ見せなかつた。
西の方海遠く入る日を拝む人の群集クンジユしたこと、凡七百年ほどの歴史を経て、今も尚若干の人々は、淡路の島は愚か、海の波すら見えぬ、煤ふる西の宮に向つて、くるめき入る日を見送りに出る。
山越しの阿弥陀像の画因 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
横浜! 横浜! とあるひは急に、或はゆるく叫ぶ声の窓の外面そとも飛過とびすぐるとともに、響は雑然として起り、ほとばしづる、群集くんじゆ玩具箱おもちやばこかへしたる如く
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
さるにターリアメントとアディーチェに圍まるゝ現在いま群集ぐんじゆうこれを思はず、たるれどもなほいじ 四三—四五
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
三四郎は群集〔くん〕じゆを押し分けながら、三人を棄てゝ、美禰子のあとを追つて行つた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
洋卓テーブルおほきなものでした、が、彼等かれらは三つともみんそのすみに一しよ群集かたまつてました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
昔からわれている、極楽東門に向っているところで、彼岸の夕、西の方海遠く入る日を拝む人の群集くんじゅしたこと、およそ七百年ほどの歴史を経て、今も尚若干の人々は、淡路の島は愚か
山越しの阿弥陀像の画因 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
これはたいていひとつところにおほくのあな群集ぐんしゆうして、なかにははちのようにたくさんの横穴よこあなのこつてゐるのもあります。その名高なだかいものには埼玉縣さいたまけん吉見よしみ百穴ひやくあなといふのがあります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
所が先住の道珍和上どうちんわじやう能登国のとのくにの人とやらで、二十三で住職に成つたが学問よりも法談が太層うまく、此の和上わじやうの説教の日には聴衆きヽて群集ぐんじふして六条の総会所そうぐわいしよえんが落ちるやら怪我人が出来るやら
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
と見る、桔梗屋の店頭、一団の群集ひとだかりが円陣を描いて申し合せたように軒のはしを見上げている。出入りのとびらしいのや店の者が家と往来を行きつ戻りつして、いかさま事ありげ——。
善き師曰ひけるは、子よ、ディーテと稱ふるまちは今近し、こゝには重き邑人まちびと大いなる群集むれあり 六七—六九
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
見んとて群集むれつどふ老若男女おしなべてあはれの者よ不便ふびんやと云ぬ者こそなかりけれかゝる所に向ふよりして早駕籠はやかごちやうワヤ/\と舁來かききたり人足どもは夫御早なり片寄々々かたよれ/\御用々々と聲を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
C——群集クラウドは馬車がくると左右にわかれ
その間、二三度伯林から汽車が着いて此の町の住宅へどやどやと帰って行く勤人の群集マッスが眼の前の広場をさえぎり通るのもあまり気にならなかった。
褐色の求道 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)