“ひとごみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
人込34.2%
人混23.7%
群集10.5%
人混雑5.3%
人群5.3%
群衆5.3%
雑踏5.3%
人混雜2.6%
人籠2.6%
人雑沓2.6%
(他:1)2.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二人は徒歩で博物館へ行つて人込ひとごみの中を分けつつ絵を観たが、定められた十一時少し前に馬車を急がせて日本大使館へ行つた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
お玉は仕方なく、追わんとした犬に導かれて、古市の町の人込ひとごみの中を、面を人に見られないようにして行くと、
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
半蔵門の曲り角に立っている人混ひとごみを電光のようにすり抜けて、麹町の通りを一直線に、土手三番町へ曲り込んだと思うと
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
そのうちにがんりきは、そーっと後ずさりをして人混ひとごみまぎれて扉のわきからこの席を抜け出でようとすると、上人が、
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
乞食の集つて居るやうな薄暗いところから急に明るい群集ひとごみの中へ出ることは、妙に私の心をそゝりました。
三人は息せき駆け出して往つたが、出て来る群集ひとごみのなかには加藤男らしいものは影さへ見せなかつた。
が、矢玉と馳違はせちがい折かさなる、人混雑ひとごみの町へ出る、と何しに来たか忘れたらしく、ここに降かかる雨のごとき火の粉の中。袖でうけつつ、手で招きつつ、
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あの、いきれを挙げる……むッとした人混雑ひとごみの中へ——円髷まるまげのと、銀杏返いちょうがえしのと、二人のおんなが夢のように、しかもうすもので、水際立って、寄って来ました。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
新吉の頭は疲れて早くどこかの人群ひとごみのなだれに押されて行って、其処で見出して思わず抱き合ってしまう現実のカテリイヌを見出したいと思った。
巴里祭 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
不意をくらった人群ひとごみ総崩そうくずれに浮き足だって散らかっていった。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
そしてセルロイド製のやうな禿頭をふりふり群衆ひとごみに紛れ込んだ。
そして、睡不足ねぶそくらしい充血した眼をくしやくしやさせて群衆ひとごみのなかに衝立つゝたつてゐる所は、誰が見ても物価騰貴の今日この頃、何をさしいても増給の必要がありさうな男に思はれた。
雑踏ひとごみなかちよつと古本屋の前に立停ツたり、小間物店や呉服店をチラとのぞいて見たりして、いつものやうに日影町ひかげちようから春木町に出る。
昔の女 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
中には雑踏ひとごみに紛れて知らない男をののしるものも有った。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
うや/\しく切符きつぷ急行劵きふかうけん二枚にまいつて、あまりの人混雜ひとごみ、あとじさりにつたるかたち
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
この人籠ひとごみから飛び出してしまいましょう。4025
菩提樹のまわりはうから人籠ひとごみで、
と囁やき交しながら雪崩なだれ傾いて行く人雑沓ひとごみ塵埃ほこりいきれ……。
名娼満月 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
お春は若旦那に手を引いて貰って、ようやくこの混雑ひとごみからのがれた。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)