“扉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ドア43.7%
とびら24.3%
と23.2%
ひらき2.4%
とぼそ1.9%
ど1.8%
ドアー0.9%
どあ0.6%
ドーア0.4%
ひ0.3%
タイトルページ0.1%
ト0.1%
ド0.1%
フロント0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
扉(ドア)の隙間から飛んで出て、よろしく斯る古めかしい田舎者の小説などは弾劾すべきが順当ならむといふ冷笑の風が吹きまくつてゐた。
喧嘩咄 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
そしてこんどは自分がうとうとしていると、車室の扉(とびら)が開く音に眼を覚ました……。パリーだ!……。隣席の人々は降りかけていた。
「行列が動き出そうとするとき、乗物の扉(と)の隙間から、花嫁の裾(すそ)が喰(は)み出していることに気が付いて、私が直してやりましたが——」
すると、軽く膝を支(つ)いて、蒲団(ふとん)をずらして、すらりと向うへ、……扉(ひらき)の前。——此方(こなた)に劣らず杯(さかずき)は重ねたのに、衣(きぬ)の薫(かおり)も冷(ひや)りとした。
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
千束の寮のやみの夜(よ)、おぼろの夜(よ)、そぼそぼとふる小雨の夜、狐の声もしみじみと可懐(なつかし)い折から、「伊作、伊作」と女の音(ね)で、扉(とぼそ)で呼ぶ。
開扉一妖帖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「この低い柵の開き扉(ど)を開けると、眠っていても直ぐ起きて来ますからそいつへ干菓子(ひがし)をくれてやるんです。喜んで従(つ)いて来ます」
とむらい機関車 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
しかし晩餐(ばんさん)を済ました後(あと)で、自分の席へ帰ろうとするとき、誰でもやる通り、二階と一階の扉(ドアー)を間違えて、私から笑われた。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ドカリ——洗面所(せんめんじよ)の方(かた)なる、扉(どあ)へ立(た)つた、茶色(ちやいろ)な顔(かほ)が、ひよいと立留(たちどま)つてぐいと見込(みこ)むと、茶(ちや)の外套(ぐわいたう)で恁(か)う、肩(かた)を斜(はす)に寄(よ)つたと思(おも)ふと
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
片手で扉(ドーア)をしめる拍子に、持って居たコーヒー道具の盆は、ツルリと手の上を滑って、廊下の板敷の上へ、アッと思う間もなく、微塵(みじん)にこわれてしまいました。
判官三郎の正体 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
聞けば僧正の歿後悪僧によつて纔(わづ)か二百金で一俗人の手に売渡されたのだと云ふ。釈迦堂其他(そのた)を開扉(ひ)して呉(く)れたが美術的の価値の無い俗悪(ぞくあく)を極めた物許(ばか)りであつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)
この第一編は今も昔も変らぬ書肆(しょし)の商略から表紙にも扉(タイトルページ)にも春廼舎朧著と署して二葉亭の名は序文に見えるだけだから、世間は春廼舎をのみ嘖々(さくさく)して二葉亭の存在を少しも認めなかった。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
扉(ト)ヲアケハナテ≪無意味ナル警笛(サイレン)ヨ≫
逸見猶吉詩集 (新字旧仮名) / 逸見猶吉(著)
警備する屋上の朝扉(ド)おし開き 何ぞはなやぐ。処女らのこゑ
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
「世にかくれなき伯爵よ、君が名もて我らのヘンリイの扉(フロント)を飾りたれば、この書の読書界への進出もめでたく円滑なるべし」