“纔”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
わずか35.6%
わず29.6%
わづか20.7%
わづ11.1%
ワヅ2.2%
ともづな0.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“纔”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > スポーツ・体育 > 戸外レクリエーション19.1%
歴史 > 地理・地誌・紀行 > 日本14.9%
歴史 > 伝記 > 個人伝記3.0%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
要するにこれらの諸家が新に考証学の領域を開拓して、抽斎が枳園と共に、まさにわずかに全著を成就するに至ったのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
踏越してから酔が醒めると何とも言えぬ厭な心持になったから、又酒の力をりて強いてわずかに其不愉快を忘れていた。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
ようやく生き残って東京に帰った余は、病に因ってわずかにけえたこの長閑のどかな心持を早くも失わんとしつつある。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ある日、同業者と共に海浜へ出て網を入れると、その重いこと平常に倍し、数人の力をあわせてわずかに引き上げることが出来た。
逸雲と鉄翁との江が門に入つた年が果して江の来た年だとすると、江は文化十四年に至つてわづかに来航したこととなるのである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
われはかしこにて見しものに心を動かさるゝこと甚しかりければ、歸りて僧の小房に入りしときわづかに生き返りたるやうなりき。
この混沌たる暗黒時代に一縷の光明を与ふるものは僕等の先達並びに民間の学者のわづかに燈心を加へ来れる二千年来の常夜燈あるのみ。
此から後は、古今選者たちの立てたものを絶対に信頼して行つた後進者の、わづかづゝの時代的のアガきを見るに過ぎないのである。
ワヅかに百年、其短いと言へる時間も、文字に縁遠い生活には、さながら太古を考へると、同じ昔となつてしまつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ワヅかに百年、其短いと言へる時間も、文字に縁遠い生活には、さながら太古を考へると、同じ昔となつてしまつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
ともづなを解きてカプリに向ふ程に、天を覆ひたりし紗は次第にちぎれて輕雲となり、大氣は見渡す限澄み透りて、水面には一波の起るをだに認めず。