“わずか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
72.7%
19.8%
僅少4.5%
0.8%
0.4%
少数0.4%
環寸0.4%
0.4%
許少0.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わずかに十坪ぐらいの余地しか使えないのでは、花壇をこしらえるにしても、趣きを出すにはくつろぎが足りなさ過ぎる。
夫の寛治氏も瀕死ひんしの彼女の枕辺まくらべにあって、不面目と心のいたみに落涙をかくし得ず、わずかに訪問の客に、
芳川鎌子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
要するにこれらの諸家が新に考証学の領域を開拓して、抽斎が枳園と共に、まさにわずかに全著を成就するに至ったのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
踏越してから酔が醒めると何とも言えぬ厭な心持になったから、又酒の力をりて強いてわずかに其不愉快を忘れていた。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「いいえ、御前様の方へは、宿まで送り届けたといっておいてくだされば、それで済んでしまいます。ほんの僅少わずかなものですけれど」
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
ぜんのは背戸せどがずつとひらけて、向うの谷でくぎられるが、其のあいだ僅少わずかばかりでもはたけがあつた。
貴婦人 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
十月さくわずかに二歳で家督相続をした成善と、他の五人の子との世話をして、一家いっかの生計を立てて行かなくてはならぬのは、四十三歳の五百であった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
而して某まさに炎々赫赫、寵をたのみて悔ゆるなく、召対しょうたいまさ闕下けつかに承け、萋斐せいひすなわち君前に進む。委蛇いいわずかに公より退けば、笙歌已に後苑に起る。声色狗馬せいしょくくば、昼夜荒淫、国計民生、念慮に存ずるなし。
続黄梁 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
此峰の北側はわずかの平で二坪程の池がある。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
お前がさぞ喜ぶことだろうと思ったからさ。この頃お前も滅多に外出たことがないし、丁度いい機会おりだと思うがね、招待状を貰うにはこれでも一通りや二通りの苦心じゃあなかったのさ。同僚の者など誰一人行きたがらぬものはないが、これを貰ったのはごく少数わずかの人なので、たかが属官風情の私などが出席できるというのは、殆ど異例といってもよい位なものさ。
頸飾り (新字新仮名) / ギ・ド・モーパッサン(著)
『戦国策』に人あり係蹄わなを置きて虎を得たるに、虎怒りてあしのうらって去る、虎の情その蹯を愛せざるにあらざれど、環寸わずかの蹯を以て七尺の躯を害せざる者は権なりとあって虎の決断をめ居る。
寛五郎は今の津軽伯で、当時わずかに十七歳であった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
いずれも若い、三十許少わずかに前後。気を負い、色さかんに、心を放つ、血気のその燃ゆるや、男くささは格別であろう。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)