“決”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けつ33.5%
21.8%
けっ15.1%
きま15.1%
4.5%
さだ2.8%
きは1.1%
けつし1.1%
0.6%
きむ0.6%
きめ0.6%
けツ0.6%
0.6%
さだま0.6%
0.6%
わか0.6%
キマ0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そらくもくした! うすかげうへを、うみうへう、たちままたあかるくなる、此時このときぼくけつして自分じぶん不幸ふしあはせをとことはおもはなかつた。
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
『お前もめたら、一緒に行くのす。』と言つて、お八重は輕く笑つたが、『そだつけ、大變だお定さん、急がねえばならねえす。』
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
「うん、けれどもカムパネルラなんかけっしてわない。カムパネルラはみんながそんなことをうときはきのどくそうにしているよ」
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「ではあなたの意志一つであなたの運命もきまります。」と彼は云つた。「私の手も、心も、所有物全部の分前わけまへもあなたに捧げます。」
究竟つまり名義だけあればよろしいので、私の方では十分貴方を信用してをるのですから、してその連帯者に掛らうなどとは思はんのです。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
頂にいたりて超然として一眸いちぼうのもとに瞰下みおろさば、わが心高きに居て、ものよくさだむるを得べしと思いて、峰にのぼらむとしたるなり。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そへてふくろふさけ一段いちだんものすごしおたか決心けつしん眼光まなざしたじろがずおこゝろおくれかさりとては御未練ごみれんなりたかこゝろさきほどもまをとほきはめし覺悟かくごみちひと二人ふたり
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ここに於て雲飛うんぴはじめこの老叟らうそうけつし唯物たゞものでないとき、無理むりやりに曳張ひつぱつうちかへり、ひざまづいていしもとめた。
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
いるに違いないとひとりめをした自分の妄想もうそうが破れたという気は少しも起こらないで、確かにいたものが突然溶けてしまうかどうかしたような気味の悪い不思議さに襲われた。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
あたかも學士が、師の問をおこすを待ちつゝ、これをあげつらはんため——これをきむるためならず——もだして備を成すごとく 四六—四八
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
また趣味の相違が原因だときめる前に、その趣味とはどんなものか、それをただす必要があるかと存じます。
離婚について (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)
彼れは快よく瞑する事が出來ると遺書にも有つたと言ふでは無いか、彼れは潔よく此世を思ひ切つたので、お前の事も合せて思ひ切つたのでけツして未練は殘して居なかつたに
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
彼はまなじりきて寒慄かんりつせり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
わが心はさだまらで、とこうしてその橋のたもとまできたりたり。ついでなればと思いて渡りぬ。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
勝負いた!
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「手前達こそ俺達を馬鹿にしてゐやがつたんだ。畜生奴、女と、事がわかれば、もう此方のものだ。」
風俗クニブリノ諺、風俗説、或は単に風俗とも書いて、幾らも出て来るものが、このことわざである。かうした国の讃詞、神の讃詞には、必ずキマつた詞句があつた。
古代中世言語論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)